Red Cross何事も経験…と過ぎた後には言えます。

いかに日常生活に困らない程度には英語ができるという人でも、いざとなると困ってしまうのが病気になった時ではないでしょうか。普通の人は自分や家族がかかったことのない病気の名前など簡単なもの以外はわからないでしょうし、自分の体の部位についてさえも細かなところは案外知らないものかと思います。しかし、幸いにも私の家から車で10分足らずという(アメリカ的感覚での)至近距離にはミシガン大学日本家庭健康プログラムの診療窓口があり、日常的な医療は受付から診察、会計まで日本語で対応してもらうことができるため、その「伝えられない」「分からない」という苦労からはほぼ完全に開放されています。もちろんすべての医師やスタッフが日本語を話せるわけではないため、科目や時間帯などによっては通訳による対応ともなりますが、それにしても大変にありがたいことです。

しかし、だからといって病院というのは誰でもあまり行きたいところではないでしょう。実は今週は火曜日の夜、出張者との会食の帰り道あたりから急に調子が悪くなり、水曜日は朝から重要な案件があったため何とか出かけたものの、やはりどうしても辛かったので用件が済み次第帰宅させてもらい、激しい頭痛と発熱でそのまま寝込んでしまいました。ここまでは年に一度ほどある、持病の偏頭痛の発作なのできっかけは何にしろ想定できないことではなかったのですが、問題なのは金曜日になっても一向に回復の兆しがないことでした。

残念ながら上記のミシガン大の診療も予約を取らないことには受けることができないのですが、電話をかけた時には既に金曜日の診療は全ていっぱいでした。ところがそこで「残念でした」では終わらないのがまた嬉しいところで、電話口で症状を聞いた上で折り返し看護師からのアドバイスを受けることができました。そこで出た結論は「男性には珍しいが膀胱炎ではないか」ということです。実は月曜火曜に膀胱炎の代表的症状が出ていたもののそのまま弱まって、その後の頭痛の方が酷かったので私自身も忘れかけていたのです。

そのまま翌日土曜日の朝一番に予約をお願いして診察を受けることができましたが、土曜日は日本語のできる医師や看護師がいないとのことで通訳を付けてもらうことにしました。受付で通訳の方に会い、そのまま受付を始めるとそれを一言一句通訳されようとするので、医学用語などがわからないので通訳はお願いしたが一般的な会話はわかるので困ったときだけお願いします、と伝えて着いて来ていただくことにしました。結局その後通訳をお願いしたのは数回だけだったので申し訳ない感じでしたが、お願いできなければそれなりに苦労しただろうと思うので助かったのは間違いありません。

結局、膀胱炎による体への負担が偏頭痛を誘発することになったということのようで、薬を飲んで水分をたっぷり摂れば明日には良くなるだろうとの診断でした。その言葉通り、翌日である今日には体調も元通りになってきているのが実感できますので、明日月曜日からはすっきり出勤できるのではないでしょうか。実は膀胱炎というのは私たち夫婦にはちょっとした因縁のある病気で、最初の症状が出ていた時にちょっと話をしていればもっと楽に済んだかもしれない…とは思うものの、実際のところは仕事の予定が詰まっていたので変わらなかったかもしれません。そういう仕事上大事なところで休まざるを得なかったところが悔やまれるところですが、そんなタイミングがコントロールできるくらいならかかる必要もない病気なので仕方ありません。まあ何にせよ、薬を飲んで休むだけで直るような病気で済んで助かりました。