日本人にはピンと来ないでしょうねえ。
モータースポーツが今ひとつ文化として定着しない日本とは大きく違い、アメリカでは実に様々なモータースポーツのイベントが毎週末のように各地で行われており、テレビでもしょっちゅう放送されていて野球など他のプロスポーツと同様に休日の楽しみにもなっているようです。先週末は私もテレビでIndyのIowa Corn Indy 250と、その裏で同時に開催されていたNASCARのToyota – Save Mart 350を見ていたのですが、車がぐるぐる回っているのを見ていると眠たくなってしまうのは眠い目をこすりつつ深夜のF1中継を見ていた時の条件反射なのでしょうか。エンジン交換のペナルティで17位スタートとなった佐藤琢磨が徐々に順位を上げてきた…と思っていたのに、次に気がついた時にはすでに琢磨はリタイヤしていて残り5周、250周のレースの2割ほどしか見ていなかったような気がします。
ところでこの日どうしてモータースポーツを見ることを思いついたかというと、その日の昼前からNASCARを舞台にしたTom Cruise主演の映画「デイズ・オブ・サンダー」を観たからでした。Tony Scott監督作品ということもあって以前から観たいと思っていたのですが、たまたまAmazon Prime Instant Videoを物色していて見つけました。日本では利用できないのですが、思いがけない映画が無料で見られるのでプライム会員なら利用しないともったいないサービスです。
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さて、ストーリーとしてはNASCARに転向したばかりの主人公Cole Trickleがライバルからの洗礼を受けつつ、レース中の事故をきっかけにそのライバルと心を通わせるようになりつつも自身を失い、しかし美人女医に支えられてそれを乗り越え、そして新たに現れたライバルを倒して目標としていたDaytona 500での勝利を勝ち取る、というような至ってシンプルでよくありそうなものです。それだけに見どころは主に映像表現ということになってくるでしょうか。
「トップガン」からあまり時間が経っておらず主役も同じ、ということで非常に似た雰囲気を感じましたが、それは決して悪いということではなく、Tony Scott作品の特徴ということなのではないかと思います。冒頭からレースデイのクルーの緊張感と観客のお祭を楽しむ雰囲気が伝わって来ましたし、レース中のドライバーの緊迫とカーアクションの迫力はしっかりと表現されているように思います。
ヒロインの美人女医Claire役のNicole KidmanはTomに引っ張られてこの映画でハリウッド女優の仲間入りをしたということですが、その後まもなく結婚してしまうというのはどうなのでしょうか。下心があって引き込んだとは思いませんが、この作品の撮影中には間違いなく下心を持っていたのでしょうね。それが演技にプラスに作用していたのかマイナスだったのかまではわかりませんが。
シンプルな感動のストーリーということで何となくすんなり見ることができたのですが、不思議と物足りない感じはあまりしませんでした。ただ、やはりNASCARに馴染みがない人にはちょっと伝わりにくいところがあるかもしれません。私もIndyは何度か間近で体験しているので何となくわかりましたが、NASCARを実際に観戦してみるとさらに感じ方が変わってくるでしょうか。そういうわけでテレビ観戦してみたのですが、寝てしまってはダメですよね…