Noah - Noah and Naameh思いのほか真面目な映画でちょっと疲れました。

日本は美しく桜の咲く中で新学年・新年度を迎えていることかと思いますが、今年のミシガンの長くて厳しい冬もようやく終わりを迎えたようで、日中の気温は10℃を超えるようになってきました。ちょうどそんな時期に来週一週間は現地校がSpring Breakという春休みとなっているのですが、さて何をしようかなという話の流れで日曜日の今日は映画でも観に行こうかということになりました。ここ最近、長男は「ダイバージェント」、次男は「アナと雪の女王」と「LEGOムービー」を観たところで映画づいていますが、今回は「キャプテン・アメリカ」はパスして長男と私で「ノア 約束の舟」、妻と次男は”Mr. Peabody & Sherman“という作品に別れて観ることにしました。

私達が観た「ノア 約束の舟」はそのタイトルから分かる通り、いわゆる旧約聖書創世記に記されているノアの方舟のエピソードを映画化したものです。したがって、内容は必然的に宗教的要素の強いものになっており、聖書に馴染みのない多くの日本人にはなかなか受け入れられないのではないかと思いますが、案外こういうフィクションなのだと思ってしまえば問題ないのかもしれません。
Noah
旧約聖書にある神というのはかなり冷酷な存在で、人間が悪いことばかりしていると言って大洪水を起こしノアの一家以外を皆殺しにしてしまい、おまけに他の動物も一掃してしまう、というのがノアの洪水と呼ばれるものです。神の啓示を受けたノアが自分の家族と、地上のあらゆる動物を一つがいずつ乗せられる巨大な船を作って逃れ新しい世界を築く、というのがこのエピソードであり映画のストーリーになりますが、そこには様々な苦悩と愛憎があります。

実はもっとアクション的要素の強い映画を期待していたので、思わぬシリアスな展開に少々戸惑い、まるで勉強しているような気分になってしまいましたが、その壮大なストーリーとそこにあるであろう様々な苦難をあくまでリアルに映像化した大作です。子供の頃に聞いたノアの方舟は子供心にもなんとも荒唐無稽なものに思えましたが、現代の映像技術にかかると説得力があるような気がしてしまいます。

主人公のノアを演じているのはRussell Crowe、妻のナームはJennifer Connellyという実力派の二人の俳優ですが、注目してしまったのは養女イラ役のEmma Watsonで、ハーマイオニーもすっかり綺麗な女性になったものです。暫くの間はこうしてハーマイオニーと呼ばれてしまうのでしょうが、きっとそう遠くないうちに一人の女優Emma Watsonとして見られるようになることでしょう。

ということで、上映が終わると長男と二人で唸ってしまったのですが、長男もまあ良かったと言ってくれたのがまだ救いになりました。決して面白いというような映画ではありませんが、人間の内面についても考えさせられるなかなか深い映画でした。まあでも次はスカッと楽しい映画を観たいと思います。