Captain America: The Winter Soldier1作目よりはるかに面白いのでは。

今や「ディズニーもの」のように映画の一つのジャンルとして通用するのではないかと思えるMarvelもののうち、日本人に最も馴染みがないと思われるのがキャプテン・アメリカですが、2011年の映画「キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー」を観て「今まで名前しか知らなかったヒーローがどういう存在なのかがわかった」という人も少なくないのではないでしょうか。そんな自己紹介的な作品だったせいか、アクションも地味であまり印象に残るものではなかったので、先日2作目の「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」も最初は観なくても良いかと思っていたのですが、Rotten TomatoesのTomatometerが89%など評価が非常に高いので、これは何かあるのではないかと思い観てみることにしました。
Captain America: The Winter Soldier - Captain America
その結果、これは前作とは比べ物にならないほどいい作品になっていました。単なるヒーロー物の枠にとどまらず、SFスリラーアクション大作としてみても非常に良く出来ているのではないかと思います。特に、前作ではよく分からなかった「キャプテンのどこが凄くてなぜ強いのか」という点がしっかり描かれていて、ようやく納得することができたという感じです。これまではただ非常に硬い盾を持っているだけの人のようでしたが、普通の人に比べてスピード、パワー、スタミナが増強されているわけです。その他、今回は新しいヒーローも登場しますが、お馴染みのNatasha Romanoff/Black Widowも非常に存在感があり、あるシーンではあっと言わせてくれます。
Captain America: The Winter Soldier - Black Widow
シーンとして強く印象に残っているのはS.H.I.E.L.D.長官のNick Furyが襲撃に遭う場面です。これから観る人のために詳しくは書きませんが、非常に緊迫感のある描写になっていて、これまでのMarvelのシリーズにはなかったものではないかと思います。そういう点ではシリーズ最高傑作といってもいいのかもしれません。この他、エレベーターでのシーンといい、ヒーローが無敵の強さでもないというところがいいのでしょうか。

ということで期待以上に良い出来で、高評価も非常に納得できるものでした。なお、キャプテン・アメリカ自体を知っているか1作目を観ていないとわからないシーンもないではありませんが、ストーリーそのものとはあまり関係ないので、いきなりこの作品から観ても楽しめるはずです。私自身も1作目の内容はほとんど忘れてしまっていましたが、それでもまったく問題ありませんでした。ところでこの作品を観ていてスミソニアン航空宇宙博物館に行きたくなってしまいましたが、行ってみてもキャプテンの展示があるわけはありませんよね…