最後まで気が抜けません。
今まであまり邦画は観なかった私ですが、長澤まさみが気になって仕方がない今日このごろ、ついに「コンフィデンスマンJP」を観に映画館へ行ってしまいました。実は現在上映中の作品の中で「キングダム」にも楊端和の役で出演しているのでどちらを観ようか迷ったのですが、長澤まさみの魅力がより発揮されているのはこちらだろうと、主演作でもある本作を選んだのでした。
この作品はフジテレビのドラマ「コンフィデンスマンJP」の映画化作品となっていますが、テレビドラマも一話完結となっているので、映画自体も設定が共有されているだけでストーリー的な繋がりは強くないようです。私はテレビの方は観ていませんが、それでも特に問題はなかったのではないかと思います。邦画の場合はこういうドラマを映画化したものが少なくないので、普段テレビを見ない私はテレビで見ていることを前提にされてしまうと困りますが、本作は大丈夫でした。
Confidence man、詐欺師一味が主人公という、道徳的にどうなんだという気がしないでもありませんが、一応義賊的なポリシーを持っていて一般庶民から巻き上げるようなことはしないようです。華麗な詐欺のテクニックがこのシリーズの見どころになっているのでしょうが、最後に騙されているのはいったい誰なのか、真実はどうなっているのか、観客もいろいろ想像を巡らせながら観なければなりません。
主人公のダー子を演じているのが長澤まさみですが、本作はダー子のロマンスがテーマになっているということで、冒頭からコメディらしくない色気のある映像となっています。その相手は三浦春馬演じるジェシーですが、なぜか日本人離れした雰囲気がありました。なお、ここで出てくるカメラがPENTAXなのを私は見逃しませんでしたが、まあどうでもいいことです。
本作では何度もどんでん返しがあるのでどれが真実なのか常に疑念を抱きながら観なければいけないのですが、最後はなかなか痛快です。いくつか伏線は張られているので、これはどういう意味を持っているのだろうかと考えながら観るといいでしょう。ただ、テレビドラマの特別編のような位置づけだからかもしれませんが、映画館で観なくてもテレビで観れば十分のような気がしてしまいました。なかなか面白かったのですが、そのように感じてしまうのはなぜでしょうか…