以前は日本人の食生活に馴染みが薄かったラムやマトンといった羊肉ですが、近年はそれを好んで食べる人も増えてきて、レストランなどで食べられるところも増えてきたと思います。特にインド料理や中東料理などでは良く使われる食材なので、それらの料理で馴染みのある人も多いのではないでしょうか。

しかしこの度、松屋フーズが運営するとんかつチェーン店の松のやで「ラムかつ」が「ご好評につき復活」とのことです。大手チェーン店で、しかも「カツ」という日本食でラムが食べられるというのは私にとってはちょっとした驚きでした。「復活」ということなので昨年も期間限定メニューとして提供されていたようなのですが、そのときには気づかなかったようで、今回始めて知ったので早速食べに行ってみました。

商品紹介ページには「羊肉特有の臭みがなく食べやすい」などと書かれていますが、私にとってはあれは臭みではなく香りであり、それがなければ何のために羊肉を食べるのかというくらいのものですが、違うのでしょうか。嫌々でも食べなければいけない状況では「臭みがない」というのは価値があることかもしれませんが、普通にとんかつも食べられる状況でラムかつを選ぶような人には売り文句にはならないと思います。

実際食べてみるとしっかりラムの香りは味わえましたし、肉質もしっかりした噛みごたえがありつつ固すぎないいい塩梅でとても美味しくいただけました。定食には紅塩の他にホースラディッシュのレフォールソースというのも添えられていて、最初は塩だけで、あとからレフォールソースをつけて食べてみたのですが、このソースもちょっとツンと来る感じがなかなか良かったです。たしかにラムに合うような気がします。

ということで、とても美味しかったのでぜひレギュラーメニュー化してほしいところですが、やはりそこまでの需要はないのですかね。ささみカツや唐揚げも提供されているのでとんかつ専門ということではないと思いますが、ある程度売れないと肉の鮮度の高い状態を維持するのはコストがかかるので仕方のないことかもしれません。期間限定でも定期的に食べられるようになればそれでもありがたいので、ぜひまた提供されている間にもう一度は行きたいと思います。この「期間」がいつまでなのかは明らかにされていないようですが…