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Rambo: Last Blood

何事も準備が大事。
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COVID-19による緊急事態宣言や自粛ムードの影響を最も大きく受けている産業の一つが映画産業だと思いますが、私の地元の映画館でも一時期休館や時短営業となっていましたし、新作の公開も延期になってスケジュールが大幅に乱れることになりました。それがようやく通常営業を再開できるようになりましたが、現在でも座席を1つずつ空けて千鳥状に使用し、マスク着用を必須とするなどの対策を取っての再開です。しかしともあれ、そんな状態でもなんとか観られるようになったということで、私もかなり久しぶりに映画館へと足を運んできました。

今回観たのは「ランボー」シリーズ最新作にして最終作、「ランボー ラスト・ブラッド」です。「ランボー」といえばSylvester Stalloneが当たり役を得た代表作で、ベトナム帰還兵であるJohn Ramboを主人公とするシリーズですが、今作の公開に合わせてAmazon Prime Videoで過去作が全て見られるようになっていたので、予習のためにも一部は改めて、一部は初めて観ておきました。1982年、私も小学生だった40年近く前に始まったシリーズなのでもはや観たはずのものも記憶にほとんど残っていませんでしたが、それぞれの作品でJohn Ramboのキャラクター以外にはストーリー上の繋がりがほとんどないので、予習は必ずしも必要ではないでしょう。

1作目では田舎の保安官らに売られた喧嘩で、2作目「ランボー/怒りの脱出」ではベトナムの捕虜収容所から捕虜を救出するためにソ連軍を相手にし、3作目「ランボー3/怒りのアフガン」ではアフガニスタンからかつての上官を救出するために再びソ連軍と相まみえ、4作目「ランボー/最後の戦場」はミャンマーからのNGOメンバー救出のためのミャンマー軍との戦いでした。それから11年後の5作目ではメキシコ人身売買カルテルに対する私怨を晴らすことになり、これまでの作品と比べると大義としてそれでいいのかという気がしてしまいます。さらにこれがメキシコに対する差別や偏見、先入観に繋がるという非難もあるようで、シリーズとして古く、Stalloneもかなり高齢ということもあって、すでに昨年公開されているアメリカでの興行成績は芳しいものではないようです。

4作目はRamboがアリゾナ州ボウイーの実家に帰ったところで終わっていましたが、本作でもRamboはこのボウイーの家で暮らしています。このボウイーの町からメキシコとの国境まではどの程度の距離なのかと調べてみると、車で2時間足らずということなのでRamboが何度か行き来しているのも苦ではないでしょう。1作めの原作である「一人だけの軍隊」が書かれた時には本作への繋がりなど考えていたはずはないのですが、ちょうど良い設定になっていたようです。クライマックスの舞台となるのもこの実家ですが、お楽しみのためにこれ以上は書かないほうがいいでしょう。

4作目もグロテスクな描写が多くてやや辛かったのですが、本作も日本でR15+、アメリカではRというレイティングになっているので、遠慮なく直接的な描写が行われていて、苦手な人は観ないほうがいいかもしれません。ただ、終盤のRamboが敵を迎え撃つための仕掛けを作っていくところは大人版「ホーム・アローン」という感じでちょっとワクワクしてしまったりもします。

しかしこういう映画を観ていていつも感じてしまうのは、倍返しどころではなく100人ほどの命を奪う報復になっているのですが、正義のためであれば命も軽くなってしまうものだということですね。現実感なくいつの間にかこういう価値観を身に着けてしまうのも問題ではないのでしょうか。

John Wick Chapter 2

John Wick Chapter 2: Keanu Reeves as John Wick怖いのはアメリカだけじゃなかった…

スピード」で一躍有名となり、「マトリックス」で一世を風靡したKeanu Reevesですが、なんとなく朴訥な感じがするところに好感が持てるのではないかと思います。しかし、ハリウッドスターらしいキラキラしたところがないためか作品に恵まれないところがあるような気がします。そんなKeanuの最近のヒットとなった「ジョン・ウィック」の待望の続編、「ジョン・ウィック: チャプター2」が日本でもこの週末から公開となったので、その初日に私も早速観に行ってきました。

前作では亡くしたばかりの最愛の妻の形見を奪われ、復讐の鬼となった元暗殺者の主人公John Wickでしたが、今回の冒頭でようやくそれにケリが付くことになります。しかし、一度足を踏み入れてしまうと安穏としてはいられないのが裏の世界で、その掟に縛られて新しい仕事に手を付けざるを得なくなる、というのが今回の話になります。

何人かのキャストは前作から引き続きの登場となっていますが、今作ではLaurence FishburneがThe Bowery Kingという堂々たる役で出演しています。KeanuとLaurenceは「マトリックス」シリーズ三部作以来の共演となるとのことですが、それぞれ独特の存在感を持ち活躍する二人なので、他になかったというのがちょっと意外なくらいではないでしょうか。

Rotten TomatoesのTomatometerは前作の84%を凌ぐ89%となっていますが、アクションのスケールなどは確かに前作を大幅に上回るものとなっています。この作品の中でJohnがあの世に送った人数は一体何人になるのでしょうか。しかし、街中であれだけ銃声が鳴り響き、格闘が行われ、血しぶきが上がっているというのに、サイレンの音は聞こえても警官の姿は一度も見ることがありません。一体どうなっているのでしょうか。

なお、このシリーズはハードなアクションとよく練られた脚本がとてもいいのですが、もう一つ、音響も非常に良く出来ているのではないかと思います。ガンアクションに欠かせないのはもちろん銃声ですが、重みとキレのある音で大変迫力があります。本物の銃声を生で聞いたことはないので真実味があるのかどうかは判断できませんが、アクションに勢いとテンポを与えるという点では素晴らしいのではないでしょうか。

ということで、今作もとても面白い作品に仕上がっているので、ハードボイルドなアクション作品が好きな15歳以上の人はぜひ観てほしいと思います。

John Wick

John Wickアメリカって怖〜い。

映画「スピード」や「マトリックス」で一世を風靡したので大人ならおそらく誰でも知っている俳優Keanu Reevesですが、それだけ有名になってもメジャースタジオ作品だけでなくインディペンデント作品にも出演していて素晴らしい、と思っていたら実はスタジオからのオファーが減っていて困っているのだそうです。最近の彼のメジャー作品といえば「47RONIN」でしたが、これは日本人にはどうも微妙なのは仕方がないとしてもやはり外国ではさらにぴんとこなかったのか、興行的にうまく行かなかったようです。その前はというと「地球が静止する日」になりますが、こちらは興行成績はまあまあだったものの批評家の評価は芳しくなかったようです。しかしこのどちらもKeanu一人の力ではどうしようもないところがあるでしょうから、これらで本人が評価されてしまうというのはかわいそうな気がします。

さて、上記のようなインタビューが行われたのは久しぶりの新作が公開されるから、ということですが、その新作である「ジョン・ウィック」のTomatometerは85%となかなかの評価です。先日の「イコライザー」に続いてレーティングがRなのが気になりましたが、評価の高さからしてただの粗暴な作品ではないのだろうと思い見てみることにしました。

あらすじとしては、ロシアンギャングに愛車69年式Mustangに目をつけられ、夜中に自宅を襲撃され、亡くなった妻の最後の贈り物である愛犬を殺されて愛車を奪われた男John Wickが、実は引退した凄腕の殺し屋で、ギャングに復讐を仕掛ける、ということになります。こうして書いてしまうと身も蓋もありませんが、裏社会の様子がありえない感じで描かれていてなかなか面白いです。
John Wick
Keanuが演じるのはもちろんこの妻を亡くしたばかりの元殺し屋Johnですが、その影のある役どころにはまさにはまり役ではないでしょうか。いかにBrad PittLeonardo DiCaprioが人気であるといえど、このような役柄はとても似合いそうにありません。1人公園のベンチで哀愁ある姿を晒していたKeanu以上の適任がいるでしょうか。

また、この作品ではKeanuはバッタバッタと敵を倒していくのですが、そのアクションはGun Fuと呼ばれるものだそうで、格闘技と拳銃の複合技としてはGun Kataを継ぐものといえるようです。あれだけの超至近距離で銃を放たれたら銃創はとんでもないことになっていそうですが、R指定とはいえその直接的な描写はありませんでした。

しかしそれにしてもいくら亡き妻の遺したものとはいえ、愛犬の復讐にあんなに沢山の人間の命を奪ってしまうというのは釈然としないものがあります。確かに何の罪もない動物の命を奪ったのは酷いことですが、相手はギャングとはいえ自分もかつて同じ世界にいたものなのに… まあ手を出してきたのは相手の方ですし、先制攻撃を食らってしまったので自分の身を守るためには仕方のないことなのでしょうが。なお隅々に格好いいシーンがいくつもあり、作品自体はとても楽しめました。