Sennheiser私の自宅から職場までは2.5kmほどの距離なのですが、この道程を自転車で行くと5分あまりで着いてしまいます。自転車置き場との行き来を含めても通勤がわずか10分ほどで済んでしまうというのは特に首都圏に住まわれている人にとっては夢のようなことかもしれませんが、これでは運動不足も甚しいので健康を考えて歩いて通勤したりもしています。また雨の日や飲み会のある日も歩きになります。

このような時、歩くと30分弱かかってしまうのですが、通い慣れた変化の乏しい道程を黙々と歩いていると疲れる前に飽きがきてしまうので、やはり音楽が欠かせなくなってきます。プレイヤーにはRio Chibaを2年以上前から使い続けているのですが、ヘッドフォンは色々なものを使ってきました。当初はソニーのネックバンドタイプを使っていたもののスポンジがボロボロに朽ちてしまい、その後ちょっと前まではPhilips SBC-HE580というのを満足して使っていたのですが、耳に当たる部分のゴムのパーツを紛失してしまい、耳に入れると痛くて使っていられない状態になってしまいました。それからは仕方ないので以前使っていたPanasonic のカナル型インイヤーヘッドフォン、通称「パナル」を使っていたのですが、これはこれで低音はよく出るもののカナル型特有のこもった感じに違和感があってあまり好きになれません。

私は耳が小さいので耳かけタイプはうまく装着できない、インイヤータイプよりもボリューム感のあるネックバンドタイプの音が欲しい、密閉型では外を歩く時には危険、ということでオープンエア型のネックバンドタイプでいいものはないかと調べてみると、SennheiserPMX100というものに行き当たり、早速Amazonで購入してしまいました。

ちょうど今日は朝からパラパラと雨が降ってきたので早速PMX100を付けて歩いて出勤してみました。まず最初に、最近の私のヘビロー、Matt WillisのUp All Nightを聞いてみたのですが、予想以上に厚いベースに驚いてしまいました。それでいて全くこもる感じがないのはオープンエアー型ならではで、高音まで歯切れよく聴け、解像感も高いのではないでしょうか。ダイアフラム(振動板)の大きさが物を言っているのでしょうが、期待以上の音でこれにはかなり満足です。

ネックバンド型の一番の問題点は後からのアームにより左右から耳を押さえつけることによる圧迫感と、その圧力不足によるユニットのずれという構造的な問題ですが、若干きつめかなとは思うものの、そのうち慣れるのではないかという程度です。アーム部分のバネを延ばしたり曲げたりすることでちょっとは調節もできるらしいので、気になる人も何とかなるのではないでしょうか。

あとはオープンエア型ということで音漏れの問題がありますが、私の場合は電車に乗って聴くようなことはないので、その点は全く気にしていません。歩いているとよその人に何を聴いているのかがバレてしまうので選曲には若干気を使う必要もあるのかもしれませんが…

ということで、この価格帯にはあまりライバルとなるような製品があまりないようなので比較は難しいのですが、絶対的なコストパフォーマンスとしてはまずまずではないでしょうか。安いとは言えないのですが、その値段なりの価値はあると思います。安物ヘッドフォンを我慢や妥協を感じつつ使っているよりは明るい世界が開けるのではないでしょうか。もちろん1万円以上するようなヘッドフォンと比べると劣る面もあるでしょうが、それを外に付けていくのは大層ですよね。