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Amazon Echo Spot

とてもかわいいです。

皆さんはスマートスピーカーをお持ちでしょうか。Amazon Echo DotやGoogle Home Miniが5000円ちょっとという手頃な価格で売られているため、そのどちらかを購入して遊んでみたという人も少なくないと思います。これらはどちらも大きさの割にいい音がするとスピーカーとしての性能もそこそこ評価されているようですが、もちろんそれ以上に音声によるUIで操作して様々なことができるということが話題になりました。対応する機器を購入すると照明その他の電気器具を操作することもできるようになるので、そのような拡張機器も便利に使っているという一歩進んだ人もいるかもしれません。

しかしながら、自他ともに認める新しもの好きな私ですが、これまでスマートスピーカーには手を出していませんでした。その機能に疑いがあったというわけではなく、単に自宅には十分なスピーカーがあって、音楽もそんなスピーカーやヘッドホンで聞いて満足しており、スマートスピーカーをスピーカーとして使うことはないだろうと思っていたためです。しかしそんな考えを覆す製品がAmazonにはありました。日本では売られていないのですが、7インチの画面を持つEcho Showという製品が以前からありました。これはその画面でAmazon Videoの動画を観ることもできるというスマートスピーカーとはちょっと違うジャンルの製品になってしまっていたのですが、これとはまたちょっと違い2.5インチの円形の画面を持つEcho Spotという製品が遅れて登場していたのでした。

このEcho Spotも日本ではまだ発売されていないので、アメリカ出張の機会を待っていて、先日ようやく購入できたというわけです。今のところ対応言語はアメリカ英語、イギリス英語、ドイツ語の3つのみとなっていますが、現時点でも日本の技適マークも付いているので、いずれは日本でも売られる可能性もそれほど低くはないでしょう。しかし、やはり今は英語とドイツ語しか使えず、それも表示だけではなくスマートスピーカーの特徴である音声アシスタントのAmazon Alexaも日本語を理解できないので、一般の日本人には敷居がちょっと高そうです。

家の中で機械に向かって大きな声で話しかけるというのは少なからず抵抗があるかと思います。私の妻などは私がAlexaに話しかけると気持ち悪がりさえしますが、しかしその壁を打ち破ってしまえば、キーボードやタッチスクリーンのあるところまで行って操作するという手間を、声を出すだけで省けるというのは便利なものです。それも必要十分な音声認識制度があれば、という条件が付き、仮にそれが不十分な場合はかえって苛立つだけですが、現在の技術ですでに支障のないレベルに到達しているようです。

といっても、私が主に使用するのは紅茶を入れる時に5分間は買ってもらうだけで、使いこなしているとは到底言えません。出張中のホテルではAmazon Musicの音楽をそこそこの音質で再生してくれるので使っていましたが、自宅で音楽を聞くために使うということは無さそうです。Bluetoothスピーカーとしても機能するので、Macの外部スピーカーとして使うというのも悪くありませんでしたが、これではスマートスピーカーとして使っていることにはなりません。

また、実はEcho Spotにはカメラも搭載されていて、DropInという機能でテレビ電話のように使うこともできます。ただその相手もEcho SpotかEcho Showを持っていなければならないので、私はそのような相手を知りませんので試してみることもできません。たとえ相手がいても顔を見て喋る必要はないので、この機能は完全に宝の持ち腐れとなっています。

しかしそれでも私が十分満足しているのは、特に何もしていない時は丸いディスプレイを活かして時計として使用できるのです。文字盤の種類は数十種類もあって、好きなものを選んで使用できます。また、手持ちの画像ファイルをダウンロードして表示することもできるのですが、これはなぜか位置がずれて表示されてしまってうまく行きませんでした。きっとソフトウェアのアップデートでいつの間にか直っていることでしょうから、しばらく経ってからまた試してみたいと思います。球体を切り落としたような可愛らしい形をしていることもあって、黙っていればただの置き時計にしか見えませんが、私のようにAlexaもスピーカーも使わなければ文鎮にしかならないEcho Dotなどよりも断然価値があるというものです。

DITONG Bluetooth ワイヤレスヘッドセット

必要十分。

私の毎日の通勤は片道ちょうど30分ほどの徒歩なのですが、毎日同じところをただひたすら歩いているだけではなかなか変化もなく、ちょっと退屈なものです。以前はヘッドフォンで音楽を聴きながら歩いていたのでそんなこともなかったのですが、しばらくアメリカに行っている間に勤務先もすっかり安全にうるさくなっていて、歩行中の「両耳イヤホン」は禁止ということになってしまいました。従業員の安全を考えて、ということなら良い会社なのかもしれませんが、どうも会社を守ろうとしているだけのように透けて見えて、あまり感じの良いものではありません。まあそうは言いつつも自分の身も守らなければならないので、イヤホンは諦めてきました。

しかし最近とあるPodcastを聴き始めたのですが、1回あたり2時間以上もあるものなので自宅にいる間にはなかなか聴ききれません。これを通勤途中に聴けたらちょうどいいのにと思っていたところ、Podcastなら別に両耳で聴かなくても問題ないし、Bluetoothの片耳ヘッドセットがいいのではないかと思いつき、良いものはないかとAmazonで探してみることにしました。

するととても数え切れないほどの種類が売られていて、どれが良いのかなんて言うことは全然わかりません。とりあえず見た目がシンプルで評価も悪くないものを、ということで選んだのはDITONGという謎の中国メーカーの「Bluetoothワイヤレスヘッドセット片耳 ブルートゥースイヤホンマイク軽量 高音質 Android のスマートフォン」という長い名前の商品です。参考価格4260円のところセール価格で2000円、となっていますが、そんなのはまやかしで参考価格で売られることなどないのでしょう。

Bluetoothワイヤレスヘッドセット片耳 ブルートゥースイヤホンマイク軽量 高音質 Android のスマートフォン

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Amazonでは説明書や音声アナウンスが英語と中国語しかないということで低評価にしている人がいますが、実際に説明書は非常に細かい文字の英語と中国語だけなので、たとえ英語が理解できたとしても苦痛でしょう。しかもこれを読まないとペアリングの方法などもわからないので使うこともできません。日本語でなくても良いからもう少し大きい文字にしてもらえたら印象もだいぶ違うのではないかと思います。

使ってみたところでは電源スイッチのチャタリングフィルタ処理が甘いのか、スイッチ操作をした時にOFF→ON→OFF→ONと繰り返してしまうのが今ひとつですが、音質は期待以上ですし、Bluetoothの安定性も全く問題ありません。当然かと思いますが、家の中にiPhoneを置いたまま玄関を出たりしてみてもなんのノイズも乗ることがありませんでした。

また、通勤に使ってみても軽量で耳への負担はなく、フィット感が良く落ちる心配もありません。ただし、マット仕上げになっていますが、質感は樹脂そのものでチープな感じは否めません。また華奢な感じもあり、細くなっているところがカバンの中で折れてしまうのではないかという不安も少々あります。とは言え2000円という価格なので、壊れたらまた買い直せばいいかと割り切ることもできるのではないでしょうか。

ということで、検索しても見つからない謎の中華メーカーが気になりますが、とりあえず実用上の問題はなさそうです。気がかりなのは耐久性ですが、雑誌2冊分程度の価格かと思えば3ヶ月でも持てば御の字ですね。耳の中で爆発したりしないでくれればすぐに壊れても諦められそうな価格ですが、いったい原価いくらで作っているのでしょうか。

FitEar Parterre

まさに桁違い。感動しました。

私が高校に入学した時、最初の席順で私の前に座っていた男がいます。男子校なので最前列でなければそれは当然です。その彼は中学時代を海外で過ごして帰国した直後の心細い私となぜか親しくしてくれた、というより誰とも別け隔てなく接していただけのようにも思いますが、当時から何かただ者ではないと感じていました。その後二年生からはクラスも別になり、同じ大学でも彼は文系に進んだのでしばらくは特に交流も無くなっていました。

しばらく経って、彼の名前を見つけたのはインターネットのどこかだったと思います。新しいMacをいち早く分解して公表し、また様々な改造を施していることで一部で有名となっていたのです。名前を隠す意味が無いので書いてしまいますが、彼こと須山君はお父様の経営されていた歯科技工の会社、須山歯研で働いているようだったのですが、その会社の一見何の変哲もないホームページを下にスクロールしていくと、事業とはほぼ無関係のそれらMac関連の記事が書かれているという妙な状態でした。現在もそれらの記事は「はい、須山歯研です! Classics」というページにまとめられています。

その須山君も現在はお父様の後を継いで社長となっています。須山歯研では創業当初からの歯科技工に加え、その精密技術を活かして同じ医療機器分野である補聴器を事業として進めているようなのですが、近年はさらにその補聴器のイヤーモールド(耳型成形)技術を活かし、FitEarというブランドでプロ用と高級オーディオ機器としてのインイヤーモニター(イヤモニ)にも力を入れているようです。プロ用の方は数多くの著名ミュージシャンが愛用しているようですが、オーディオ用の方も非常に高い評価を得ているようです。

プロ用はもとより、オーディオ用の方も高級機では購入者の耳型を取り、耳にぴったり合う形状のシェルを制作するオーダーメイドとなっており、それにより非常に高い遮音性と快適な装用感が得られるようになっています。しかし、この場合どうしてもコストが高くなってしまいますし、採寸の手間もかかってしまうということで一般的なイヤーホン同様のユニバーサルタイプも用意されており、こちらの評価も高いものになっています。今回私はこれらユニバーサルタイプのうちParterre (パルテール)という製品を手にする幸運に恵まれました。実は実際手元に届いたのはもう3ヶ月以上前の昨年末の事だったのですが、しばらくエイジングさせた方が本来の性能が引き出せるという須山社長からのアドバイスがあったのと、できるだけいろいろな状況で実際に使用してから記事にしたいという思いがあり遅くなってしまいました。

しばらく適当な音を流してエイジングしておいてから、満を持して音楽を聴いてみた時に驚いたのは、今まで何度も聴いた曲なのに聴いたことのない音が聴こえる、ということです。非常に優れた遮音性能と高い分解能が実現する、低音から高音までのバランスのよく高いダイナミックレンジがあるということでしょう。製品概要のページには

マルチドライバー(バランスドアーマチュア型)でありながら、担当する周波数レンジを完全に独立させるアコースティックフィルタ&ネットワークにより、澱みの無いピュアで伸びやかな音質を実現。
ボーカルの息づかいやドラムヘッドの鳴り、ヴァイオリンやコントラバスの指使いといったディテールの描写とともに演奏会場の空気感を再現します。

とありますが、これにはまったく偽りはないのではないかと思います。

また、音楽ばかりでなく映画などを観るときにも非常に良い性能を発揮します。低音には迫力がありながらメリハリがありますし、高い解像度により役者の台詞は当然ながら背景の「ガヤ」までも聞き取れるくらいです。私はこのパルテールを使用して先日のブレードランナーを観ましたが、同じ部屋で家族がテレビを観ているにもかかわらず、ダウンタウンの雑踏の中で日本語が背後から聴こえるのがはっきりとわかりました。

もう一つ試してみたかったのが飛行機での使用です。私はこれまで飛行機に乗る際はノイズキャンセリングヘッドフォンATH-ANC7を持ち込んで使用していて、これの遮音性能や音質に不満はなかったものの、飛行機に乗るときにはできるだけ荷物を減らしたいのにどうしてもかさばる、というのが難点でした。そこで先日のテキサスへの出張にはもしものためにATH-ANC7も持ちつつパルテールを持って行って使ってみたところ、期待以上の遮音性に驚かされました。これまでにも普段使っていたインイヤーヘッドフォンを試してみたことはありますが、どれも低周波の騒音を防ぐことができず、まともに聴くことはできなかったのですが、パルテールはまったく違いました。見事に騒音をカットし、自然なバランスで音楽を楽しむことができました。

遮音性が高いだけでなく、装用感も良く聴き疲れしないというのも大きなポイントで、音楽を聴いている時も実に自然ですし、2時間映画を見続けても耳にまったく違和感がありませんでした。構造的には一般的なカナル型ヘッドフォンと大きな違いはないように見えるのですが、補聴器製作により得られたノウハウなどが込められているのでしょうか。また、ユニバーサルタイプでもこれならカスタム品の場合は一体どれほど良いものなのかと思ってしまいます。値段はさらに張りますが、それに見合う以上のものがあるに違いありません。

これだけ素晴らしい製品ではありますが、気をつけなければいけないのは遮音性能の高さ故に、歩行中や自転車等の運転中に使用するのは大変危険だということです。この製品に限ったことではありませんが、安全な環境・場所でのみ使用するようにしましょう。