元F1ドライバーの鈴木亜久里氏率いる純日本F1チームSuper Aguri F1 Teamの参戦で大いに盛り上がっていたはずの私のF1熱もいつの間にか冷めてきてしまい、昨年の最終戦ブラジルGPなどはせっかく琢磨が10位完走を果たしたというのにビデオ録画もせずに寝てしまい、映像は見ずじまいでした。今年に入ってニューマシンSA07が投入されるとこれまでとは桁違いの戦闘能力で本家ホンダとも肩を並べるほどになってしまったわけですが、これでまた熱意が復活するかというとそういうわけでもなく、結局前回のバーレーンGPは見ることがありませんでした。
しかし、先週末のスペインGPは違いました。我が家は衛星やケーブルTVなどは敷いていないのでF1観戦もフジテレビ系で深夜に放送される地上波専門なのですが、琢磨とSAF1に期待して期待してレースを観て、結局裏切られる、というより予想通りの不甲斐ない結果に終わってしまうというのに疲れてしまった私はネットで先に結果を見て、それからのんびりとレースを眺めるというスタイルが定着しています。昨晩もいつも通りGoogle Readerに入ってきたF1サイトの情報を見てみると、なんと「琢磨入賞」の文字があるではないですか。そうなるともちろん見逃すわけにはいきませんので、寝る前にいそいそとビデオの録画予約をセットして、朝5時に起き出して早朝のF1観戦となりました。
レースについて詳しくは書きませんが、どういうわけか波乱というより歯車の噛み合わないようなチームの続出する今回のスペインGPで、琢磨は13番グリッドからのスタートだったわけですが、終盤は直接のバトルはなかったもののルノーのフィジケラと競り合ってこれを制し、見事8位入賞を果たしてシリーズランキングの末尾に名を連ねることになりました。ホンダの強力な後押しがあるとはいえ、去年できたばかりのチームが1年ちょっとで入賞というのはできすぎているような気さえします。これが他のチームからのやっかみを招くことになりそうなのが若干心配ではありますが、もはやスパイカーなどは敵ではありませんね。
レースを制したのは2戦連続ポール・トゥ・ウィンを飾ったフェラーリのマッサです。何ともパッとしない印象のマッサもいつの間にか立派な成績を残しているのですが、今回はあまりに順調なレース運びだったせいかほとんどテレビの画面に登場することがなく、スポンサーにとってはあまり面白くなかったかもしれません。フェラーリのスポンサーフィーなどはかなり高そうですが、勝てばいいというものではなかったりするのでしょうか。
また、マクラレンのハミルトンがデビューから4戦連続の表彰台という快挙で、ついにドライバーズランキングで単独トップに躍り出ることになってしまいました。非常にクレバーで安定した走りのハミルトンは次世代の主役となること間違いなく、表彰台の頂点を制するのも時間の問題でしょう。「黒人初のF1ドライバー」などという枕詞はどこかへ吹っ飛んでしまいましたね。その他ではクビサが4位、ロズベルグが6位とF1の世代交代を感じさせるような面々ですが、その中で5位にベテラン、クルサードが食い込んでいるのが何とも渋いです。クルサードは私と同い年、しかも同じ月の生まれですから、彼がこうして活躍し続けてくれるのはとても嬉しいことです。
というわけで、何だかF1がまた面白くなってきたような気がしますが、次はいよいよモナコGPです。私にとっては日本GP以上に馴染み深いこのグランプリで琢磨や若手ドライバーら、そしてクルサードの活躍が見られることを楽しみにしたいと思います。