百度安いだけが中国産ではない!?

昨日のテレビニュースでも伝えられていたので一般の方にも知られているのではないかと思いますが、中国最大手であり世界第3位のシェアを誇る検索サイト「百度 Baidu.com」の日本語版「Baidu.jp」が、昨年3月からのベータ版を経て正式サービスを開始しました。これまで中国語版しかなかったにもかかわらず世界第3位というのも恐ろしいことですが、今回の日本語版が初の海外進出だそうで、これを足がかりに世界制覇でも目論んでいるのでしょうか。

検索サイトで個性を出すのも難しいことだとは思うのですが、中国語版のトップページはシンプルなだけにGoogleとそっくりに見えてしまいます。なのでこれまで私はGoogleのコピーに過ぎないのだと思い込んでいたのですが、日本語版のトップページは

トップページを日本独自デザインにリニューアル。話題の動画や画像をピックアップして紹介したり、検索キーワードランキングを表示する。「流行を気にするユーザーが多いという日本の特徴に合わせたデザイン」と、日本法人・百度の舛田淳取締役は言う。

(ITmedia)だとかで趣の異なるものになっています。それはいいのですが、この「ランキング」というのがどうも曲者で、リロードするたびに内容がガラッと入れ替わってしまい、全くあてにならないようなのはどうなのでしょうか。本当にそっくり入れ替わりますからね…

この百度は中国ではGoogleに負けずとも劣らない数のサービスを提供しているようなのですが、日本にもこれらが順次展開されるようになるのでしょうか。中国ではMP3検索なるものが人気を博しているということですが、MP3に限らず様々な音楽・動画ファイルの検索が可能というこのサービスが日本でも、ということはかなりあり得ないと言えるでしょうね。

どうやらBaidu.jpのサーバは日本にあるらしいので、日本の法律を守らないことには運営できませんが、今は画像検索でかなり問題のありそうな画像も検索できてしまうようなのはどうなるでしょうか。まあインターネットに国境はありませんから、サーバがどこにあるからといって取り締まるとか取り締まれないとかというのもナンセンスなんですけどね…インターネットの秩序を守ろうとすれば国境を越えた法のようなものと組織が何か必要なのかもしれません。それでスパムやウィルスが取り締まられるようならいいんですが…

まあそれはともかく、このBaidu.jpは日本で成功を収めることができるでしょうか。日本人に根強い島国根性も欧米への憧れには負けたようですが、果たして中国産となるとどうでしょうか。今のところ私はGoogleでなくBaiduを使うという必然性が見いだせないので、使い慣れた、というかすっかり囲い込まれたGoogleをしばらく使い続けることになるかと思いますが、日本の一般ユーザには圧倒的な強さを誇るYahoo!からシェアをもぎ取るのは難しいでしょうね。何か新しいものを生み出せば話は別だと思いますが。