Amazon.co.jp何を今更大騒ぎしているのやら…

以前からAmazon.co.jpには「ウィッシュリスト」という機能があって、自分が欲しいと思う物を登録しておくことができたのですが、最近これが「ほしい物リスト」という名前に改められたのをきっかけにネット界隈では大変な騒ぎになっており、とうとう一般紙にまで載ることになってしまっています。

というのは、Internet Watchにある通り

オンラインストア「Amazon.co.jp」において、ユーザーが欲しい商品をリスト化する「ほしい物リスト」から複数の個人情報を閲覧できることが話題になっている。

ということなのですが、

初期設定を変更していない場合、ほしい物リストの検索機能を利用することで、リスト作成者の情報が不特定多数のユーザーから閲覧される可能性がある。メールアドレスと名前から検索が可能だ。なお、ほしい物リストを作成したことがなければ、検索結果に個人情報が表示されることはない。

とされています。

騒いでいる人達の多くは「メールアドレスで検索すると実名がわかってしまう」ということを問題にしていることが多く、ここで紐付けされてしまうことで匿名性が脅かされるのを恐れているようなのですが、私自身は端からそんな匿名性など幻想に過ぎないと思っているので基本的に実名で過ごしていますし、逆に実名が知られることで困るようなことはしないよう自重すればいいのではないかという考えでいます。まあさすがに2ちゃんねるのようなところでまで実名で活動する勇気はありませんが…

またそもそも「ウィッシュリスト」というのは「欲しい物に自分のために目印を付けておく機能」ではなく、「自分が欲しいと思っている物を他の人に知らせる機能」なので、他の人に自分が誰なのかを知ってもらえなければ全く意味がないわけです。この点について説明不足だったのはAmazonの落ち度と言えるかもしれませんが、よく機能を確認せずに利用していた人にも非があるのではないでしょうか。私はそんな説明を受けた記憶もありませんが、「これも欧米の文化なのだろう」と思いながら、いつか誰かが黙って買ってくれないものだろうかとせっせと登録していたのでした。

それはともかく、これだけの騒ぎになるとAmazonもさすがにまずいと思ったらしく、現在は対策が取られて無制限に検索するようなことはできなくなっているようです。今回Amazonはサービスの名前を変えただけで内容は特に変更していないというのに、それだけで急にこんなことになってしまうとは思いもよらなかったのではないでしょうか。

しかしそれにしても最近は妙に個人情報というものにナーバスになってはいないでしょうか。メールアドレスから実名が知られたからといって一体どうだというのでしょうか。以前は電話帳に住所まで載っているのが普通だったというのに、またカーナビでも簡単に検索ができてしまったりするというのに、名前が知られたくらいでどうしてこんな大騒ぎになるのでしょうか。欲しい物が知られたからといってどうだというのでしょう。まあ中には公開されるものだとは知らずアダルトグッズをリストに登録してしまっていた人もいるようなので、それにはご愁傷様としか言えませんが…