パルケエスパーニャもう二度としないから許して…

先週の家族旅行2日目は、この旅のメインイベントである志摩スペイン村パルケエスパーニャでした。前回は梅雨時の閑散期ということで提供されていた格安プランを利用して遊びに行ったのですが、まんまと雨に降られてしまい園内がガラガラだったということもあって寒々しい気分を味わうことになってしまいました。今回は当初初日にスペイン村へ行く予定にしていたのですが、昼過ぎまで雨という予報だったので「また雨に降られるのはかなわない」と予定を急遽変更して2日目に行くことにしたのでした。

しかし、これが思った以上に大変でした。というのは、泊まった宿は同じ紀伊半島でもスペイン村とは反対の和歌山県田辺市で、最短ルートでも道のりで片道250kmほどを走っていかなければならず、また高速道路なども全く整備されていないので海岸沿いか山の中のワインディング道路を行かなければならないのでした。関西から関東への帰省で慣れていて長時間の運転は苦にならない私でも、さすがにこれはなかなかの苦痛、というより何かの苦行のようでした。まあそうは言っても家族は皆楽しみにしていたことでもあり、朝4時にホテルを出て9時の開園直後に到着、帰りは6時の閉園近くまで楽しんで日付が変わる直前にホテルに帰る、というかなりの強行軍をこなしました。やはり私もいつまでも若くはないので、この疲れは3日ほど後を引くことになってしまいましたが…

それはともかく、今回のパルケエスパーニャも非常に楽しむことができました。当日は非常にいい天気となったので、3月なのに前回6月に行ったときよりもむしろ暖かく感じたくらいでしたし、青く晴れ渡った空がスペインをイメージした園内の雰囲気によく合っていたのではないかと思います。園内はやはり空いているのですが、寒々しく感じることがないのは設備の手入れが行き届いているせいではないかと今回感じました。アトラクションの情景として設置されているような人形なども埃にまみれてしまうことなくよく磨かれていて、塗装がはげているようなことなどありません。また、ゴミが落ちているようなこともありませんし、植栽もきれいに刈り込まれ、季節に合わせて様々な花が咲いています。

また今回はちょうどパレードにも出会ったのですが、これも思っていた以上にしっかりとした台車が何台も登場して、ダンサーの数は少ないながらもそれぞれ楽しませようという意識が見られたのも良かったです。各台車は闘牛やワインなどスペインの名物・名産をテーマにしたものになっていて、スペインという国にとってもよい宣伝になるのではないかという感じですが、スペイン大使館の協賛を得たりしているのでしょうか。

面白かったのは、園内でスペイン人らしきヨーロッパ人が目に付いたことです。遠く離れた極東の国で自分の母国をテーマにしたテーマパークが存在するとなれば確かに行ってみたいという気になるものでしょうから、そういう人たちなのでしょうか。日本人でも海外の日本庭園に行ってみたりするものですから、それに近いものがあるのかもしれません。

今回は新しいアトラクションの登場も楽しみの一つでした。「ピエロ・ザ・サーカス」という屋内型の施設ですが、中には小学校低学年以下をターゲットにした遊具が複数設置されていて、原色で彩られた楽しげな雰囲気になっています。次男はここの「空中サーカス・アドベンチャー」というのが楽しかったようですが、こうした小さい子供達が雨天でも楽しめる設備が充実してくると一家で楽しめていいですね。ちなみに「ファイヤー・シュート」は一番下の窓の一番上の穴を狙い続けると高得点が狙えます。

ということで全体的に非常に質の高いサービスが提供されており、とても魅力のあるテーマパークであることは間違いないと思うのですが、やはり一番の問題は立地でしょう。この地域はどうしても交通の便がいいとは言えず、高速道路は伊勢止まりでここからは伊勢道路という山道をしばらく走らなければなりませんし、運営母体である近鉄の駅も目の前にあるわけではなくアクセスが今一つです。おそらく中京地区からはそう遠くはないはずですし、関西からも案外時間はかからないのですが、近場にも他の遊園地やテーマパークがあるのにあえて志摩まで足を伸ばさせるというのはなかなか難しいでしょう。我が家では一押しのテーマパークなんですけどね…