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イオン大躍進の秘密

AEONビジネス書で明らかにされる「秘密」なんてものがあるとは思えませんが。

今や全国津々浦々どこにでもあるように思えるイオングループのショッピングセンターやスーパーマーケットですが、後輩Mの数多い趣味のうちの一つは各地のイオンのショッピングセンターを巡ることなのだそうです。私にはどこのイオンでもそんなに違うものがあるとは思えず何が楽しいのかよく理解できませんが、入居している専門店に色々違いがあったりして面白く、逆にどこでも同じ文法に従っているので落ち着くのだそうです。

そう言いながらも私の住むところはイオン発祥の地の一つということもあって非常にイオンの勢力が強いところなので、週末ともなると市内の暇人は皆繰り出してきているのではないかと思えるほどショッピングセンターは賑わっており、我が家もその一部であったりもします。大都市とは違い娯楽の少ない地方ではどこでも似たようなものなのかもしれませんが、東京近郊でもイオンレイクタウンなんていうものもできたようですし、そういう「レジャー」需要をしっかり吸収しているところもイオンの強さの一因なのではないでしょうか。そのあたりのところをまとめてくれていそうな「イオン大躍進の秘密―小売業日本一」という本を見つけたので読んでみました。

イオン大躍進の秘密―小売業日本一
著:菊地 正憲
ぱる出版 (2004/10)
ISBN/ASIN:4827201242

この本ではイオングループの前身となったジャスコの中核をなした岡田屋を率いた岡田卓也氏と、その長男でイオンへの社名変更と共にさらなる成功を収めている岡田元也氏とを中心に据えたものとなっています。これほどの大企業がたった一人の経営者の腕だけで動いているとは思えませんが、その舵取りが正しいものであったことは疑いのないところなので、その功績は讃えられるべきものでしょう。

かつてイオンと同じように拡大戦略をとり栄華を誇ったダイエーも、産業再生法の適用を受けて大幅に規模を縮小し、今やイオンの支援を受けるまでになってしまっていますが、イオンとダイエーとの違いは一体何なのでしょうか。本書ではダイエーが駅前などの好立地の不動産を資産としてしまいそれが重荷になっていたのに対し、イオンは基本的に借地でスクラップ&ビルドを繰り返すことが特徴であるとされています。

本書は2004年の出版ということで状況は変化しているところも多いかと思いますが、現在もイオンは相当アグレッシブに出店攻勢をかけています。一方イオンと業績を争うイトーヨーカドーは傘下のセブンイレブンの好業績のおかげもありますが、かなり保守的だと言われているようです。このまま日本中がイオンで埋め尽くされるようになってしまったらそのあとはどうするつもりなのかと心配になってしまうほどの出店ペースですが、さすがにそんなことは私が気にする必要もないのでしょうね。

結局この本を読んでみても著者が流通のプロではないというためかあまり細かいことはわかりませんでしたが、逆にそれが読みやすいということでもあり、イオンという企業により興味を抱くことにもなりました。しかし現在これほどの躍進を遂げているのにはやはり他とは違う何かがあるはずで、それが明らかになるかと思ったのですが、結局のところそれは経営者の資質、創業家の力ということになるのでしょうか。きっとそうではない何かが…

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