鉛筆小学校がもっとちゃんとしてくれていればいいのですが

世の中の子を持つ親にとって、子供の進む道というのは最大の関心事なのではないかと思いますが、よもやこんなに早く我が家でも真剣に議論を交わさなければならない日がやってくるとは思いませんでした。我が家の長男はもうじき小学4年生になるところなのですが、私立中学への進学を目標に受験勉強のために進学塾に入れるかどうかということで夫婦で日々頭を悩ませているのです。

私の住む地域は市内では比較的高級な住宅地とされていて、高収入の人が多いせいか文教地区とも言われており、かと思えば地元の公立中学校は私たちの世代が通っていた頃に荒れていたらしく、今もそのイメージが尾を引いているのか、小学校の卒業生のうち3分の1は私立中学へと進んでいるのだそうです。結果的にそれが負のスパイラルを描くことになり、中学校は一向に良くならないのではないかと思われますが、そこまで高い割合で私立へ進んでいると言われると我が子も…ということになっても全く不思議はありません。

長男自身もどういう噂を耳にしたのか知りませんが、公立中学へは行きたくないと言い出していて、そのためには進学塾へと通わなければならないだろうと色々調べ初め、先日は日能研の「マイチャレンジテスト」なる無料のテストを受けてきたりもしました。そのテストの結果は本人には不本意なものだったようですが、それでもそれなりに上位の成績だったようなのでますます通う気になってしまったようです。

しかしまだ小学3年生です。3年後の入学試験に向けて今から受験勉強を始めるだなんていくらなんでも早過ぎやしないでしょうか。本人が通いたいと言うのであればダメだとは言いませんが、子供には子供らしくのびのびと過ごしてもらいたい、今しかできないことを精一杯やって欲しいと思う私には心から賛成する気にはなれません。私自身はそれほど無理な思いをすることもなく附属高校への受験だけで済んでしまったので、いわゆる受験戦争を戦ってきてはいないのですが、それでもたとえば大学受験をしていないことでデメリットを感じたことは特にありませんし、高校受験が何かの役に立ったとも思えないので、受験なんてしないで済むならできるだけしない方がいいと思っています。

長男は今は学研教室に通っていて、本人の進度に合わせて進んでいく学習システムでどんどん先へ進んで行っているようなのですが、果たしてこれが本当に身につくものなのかという疑問もあります。また、受験というのは学力そのものよりもテクニックが問われてしまうものですから、学研教室に通っているだけではとてもではありませんが合格は無理でしょう。

本当は本人としては受験したいというよりは、学校の授業はレベルが低すぎてつまらない、もっと高度なことを教えてもらえるところへ通いたい、ということのようなのですが、そんな都合のいいところはないのですよね…私たちが教えてあげられればいいのでしょうが、なかなかそんな時間を作ることは難しいですし、親子では互いについムキになってしまったりするので辛いものがあります。どうしてそんな勉強好きになってしまったのか不思議ですが、最近は周期表に興味を持って元素記号を覚えようとしているので、私の密かな思惑通り理系に進んでくれそうです。