T-fal別にエコだからというわけではないのですが。

先日、スペイン村から帰ってきた日の夕食は訳あってみんなでカップ麺を食べることになったのですが、いざ帰宅して電気ポットの電源を入れてみると…リレーの音がカチカチ鳴りながらLEDが点滅してしまいます。どうみてもまともに動いている状態ではなかったので、突入電流か何かでいかれてしまったのでしょう。電気製品が壊れるのは大抵動作中ではなくて電源投入時ですね。まあ購入して何年も使っているポットですし、いつかは壊れるものなので仕方ありません。

とりあえず夕食のカップ麺は適当な鍋を使ってガスコンロで湯を沸かしてしのぎましたが、さすがにコーヒーやお茶を飲むときまで鍋で沸かすというのは面倒で仕方ありません。そこですぐに近所の家電量販店に買いに行こうと思ったのですが、玄関まで行ったところで「通販で買った方が安いしわざわざ買いに行くのも面倒だ」とふと思い直し、結局いつものようにAmazonで注文してしまいました。配達予定日は2日後となっていましたが、2日ぐらい我慢できないことはありません。また安いだけではなく、店頭に並んだ限られた中から選ぶよりも通販の方が選択肢は確実に広がります。

で何を買ったのかということですが、以前から「今のポットが壊れたらT-falの電気ケトルを買おう」と決めていたので、それについては迷うことはありません。しかし、そのT-falの電気ケトルというだけでもAmazonに38種類もあります。この中でいったいどれを選ぶべきかとやはり少々迷ってしまうわけですが、基本的にどれでも性能はほとんど変わりないでしょうから、大まかに容量で選択肢を狭めたあとは見た目だけで決めました。それで選んだのが「ニューヴィテス プラス ステンレス 1L」というモデルです。

材質がステンレスということで一般的な樹脂製のものよりも少々値段が高くなっていますが、樹脂製のものはその樹脂の匂いが湯に移るということを聞いたことがあったのと、見た目の高級感とで選びました。ステンレス製の他のモデルもありますが、持ち手の形状が持ちやすそうに見えたのでこれにしました。ただ、実際に手で持ってみたわけではないので、ちょっとした賭けになってしまうのは通販なので仕方ありません。

実際に届いたものを見てみると、思っていたより若干チープです。まあ7000円程度のものなので仕方ないとは思うのですが、特にケトルを置く電源プレートが薄っぺらな樹脂でできていて、非常に軽いのに驚きました。もっとどっしりしたものでできているのだと勝手に思い込んでいたのですが、確かにケトルを置いてしまえば安定するものなので、機能的には全く問題ないのでした。

早速使ってみたところでは期待通りのスピードで湯を沸かしてくれました。さすがに1450Wもの電力を使用するだけのことはあり、コーヒーを淹れるくらいの量であれば水道水を1分ほどで沸騰させてくれます。容量は1Lですが、カップ麺を何杯か作るくらいの量にはなりますので、これで足りないということは我が家では滅多にないでしょう。仮に足りなくなったとしてもまたすぐに沸くと思えば問題ないはずです。

樹脂製のモデルと違うのは、ケトルの内面が「ウルトラポリッシュ」となっていて水垢が付きづらいということなのですが、浄水器を通した水を湧かすのであれば水垢は元々あまり気にならないかもしれません。また水垢なんて付いたところでケトルの中を覗き込まなければ問題になるものでもないと思うので、どうでもいいかもしれませんが、それでも付かないならその方が気持ちよく長く使えるのは間違いありませんね。

これまで使ってきた電気ポットで一番気に入らなかったのは、沸騰したての湯を使うことが出来ないということでした。これは一つの欠陥だったのだと思うのですが、沸騰したときに泡が電動ポンプの方に回ってしまうのか、沸騰後数分経たないとポンプが湯を送り出してくれなかったのです。あまり値段が違わないからと下手に電動ポンプの製品を買ってしまったのが失敗だったのですが、それに懲りたのもあって電気ケトルにしたのでした。電気ケトルならそんなことはあり得ませんから。

「電気代はカップ1杯分でわずか約0.7円」などと謳って「エコノミー&エコロジー」を売りにしているようですが、私にとってはそんなことはどうでもいい、というと乱暴ですが、どちらが経済的かというのは使い方によって変わる微妙なものでしょう。ただ、魔法瓶タイプでない電気ポットの場合は保温時に外に漏れる熱量がバカにならないものだと思うので、少なくともこれまでよりは電気の無駄が減るかもしれません。そんなことよりも、沸騰したての湯が使えることでコーヒー豆の膨らみ方が違う、それだけで私は満足です。