Eggs'n Things写真を並べてみると単調な彩りに驚きますが。

関西空港発ホノルル行きJALウェイズ078便は21:20出発、離陸後1時間ほどで機内食が出るということだったのですが、そんな時間まで何も食べずにいることはできないので、搭乗前に何か軽く食べようということにしました。ただ、そこで関空内の数あるレストランを回ってみてもどうもコレというものがなくて困ったのですが、次男が食べたいといったのはある喫茶店のホットケーキでした。しかし、今どき「全席喫煙可」というその店にはちょっと入る気がしなかったので、その場は「ハワイに行ったら人気のパンケーキの店に行くから」となだめて結局ソバを食べることになりました。

その「人気のパンケーキの店」というのは、ハワイに馴染みのある多くの日本人は知っているであろう超有名店、今年3月に原宿にもオープンしたEggs’n Thingsです。十数年前にハワイに行った時にも一度妻と二人で食べに行ったことがあって、その時は特にそれほど美味しいというわけでもなくあまり感動もなかったような気がするのですが、時間が経ってみるとまた行ってみたくなるのは不思議なものです。なお、現在は店舗が移転して当時とは変わっていて、また営業時間も夜11時から午後2時までという不思議なものだったのが朝6時から午後2時、午後5時から夜10時までという常識的なものになっています。

今回、まず朝食を食べに行ってみたのですが、なるべく空いているうちにと思いちょっと早めの7:30頃にホテルを出てぶらぶら歩いて行くと、店先には20人ほどの日本人がたむろしているのが見えました。そこでbeeperを渡されて30分ほど待ったのですが、本当に混みだすとbeeperも足りなくなり、名前を伝えて呼んでもらうという形になるらしいので、まだいい方だったようです。実際私たちが帰るときにはもっと沢山の人が待たされていて店員が名前を叫んでいましたから、少しでも早く出ておいて良かったのでしょう。
トマトとチーズのオムレツ
店内の客も見渡すかぎりほとんどが日本人で、逆にアメリカ人の方が肩身が狭そうで申し訳ないような気がしてしまいます。メニューには様々なアレンジの卵料理、オムレツ、クレープ、パンケーキ、ワッフルなどなどが並んでいて迷ってしまいますが、今回はトマトとチーズのオムレツ、パイナップルのパンケーキを注文しました。4人でそれだけで足りるのかと思うかもしれませんが、私たちはこの時までにアメリカンサイズの恐ろしさは体験済みだったのでこれで十分と見切りました。

オムレツのチーズはチェダー、モツァレラ、ペッパージャックの中から選択でき、サイドにパンケーキ、ライス、ポテトのいずれかが付けられるという形になっており、今回はチーズをモツァレラ、サイドをポテトにしました。オムレツは具がチーズとトマトだけなのであまりボリューム感のあるものではありませんでしたが、チーズは多めに入っていてコクがありつつ、フレッシュトマトがさっぱりとした後味に仕上げていて軽く平らげられそうな感じでした。
パイナップルのパンケーキ(取り分け後)
一方パンケーキはふんわりと軽い触感でこちらもあっさりしていますが、一皿に5枚載って出てくるので日本人には一人で食べるのが辛いかもしれません。私たちのパンケーキは生地にさいの目切りのパイナップルが混ぜ込まれているので、シロップを使わなくても十分甘みがあり、パイナップルの酸味でさっぱり食べられて美味しかったです。オムレツのサイドに頼んだポテトの塩味のおかげでバランスが取れたというのも良かったようです。ちなみに女性二人組などでホイップクリーム付きのパンケーキをそれぞれ一皿ずつ頼んでいる人が結構いましたが、出てきた物を見て本人たちはぎょっとしていましたし、傍から見ている私たちも笑うしかありません。何しろホイップクリームは高さ10cmほども盛られています。いくら美味しくてもあれでは…

この時は「この次は何年後かな…」などと言っていたのですが、ハワイ滞在の最後の夕食に何を食べたいかと子供たちに聞いてみると、「またあのパンケーキが食べたい」というので今度は夕食に行ってみることにしました。さすがに夕食にパンケーキを食べようと思う人は多くないようで、順番待ちもほとんどなく直ぐに席につくことができましたが、それでも夜8時過ぎに満席なのですから大したものです。この時頼んだのはトマトとチーズのオムレツのチーズをチェダーに変えたものと、パイナップルのパンケーキ、フレッシュバナナのクレープと、そしてディナーのみのメニューからビーフ・フライド・ステーキです。
ビーフ・フライド・ステーキ
ここで素晴らしく美味しくて感動してしまったのがビーフ・フライド・ステーキです。「テンダーな牛肉に衣をつけてソテー。当店特製グレイビーソースがけ。」ということなので、ビフカツにグレイビーソースをかけたシンプルなものなのですが、さすがステーキの国だけあってしっかりとしたボリュームのあるビーフが柔らかく、旨みのあるグレイビーソースが染みこんだ衣と合わせて食べたときに口の中に広がる味わいはこれまでに経験のないものでした。これがわずか$11.75、円高ドル安の今なら千円強で食べられてしまうとは素晴らしい!
フレッシュバナナのクレープ
一方、クレープの方はその場では食べきれず、ドギーバッグをもらって持ち帰り翌日の朝食にしたのですが、やはり焼きたてでないとおいしさはわからないでしょうからあまりコメントはしないでおきます。ただ、クレープにはつきものと思っていたホイップクリームが全く使われておらず、中に入っているのは本当にフレッシュバナナだけだったようなのはちょっと意外でした。まあ、一皿に3本載って出てきますから、このくらいでないとアメリカ人にも食べられないのかもしれません。ちなみにクレープと言いつつ生地は薄めに焼いたパンケーキ生地なので、ボリューム感はかなりあります。

ということで、Eggs’n Thingsには4泊の間に2回も行ってしまったのですが、やはりもてはやされているだけあってパンケーキのおいしさには安定感がありました。ここで食べてハワイ土産にパンケーキミックスを買って帰るという人も多いようですが、私たちもFoodlandというスーパーマーケットでHungry JackButtermilk Pancake & Waffle Mixというのを買い、帰国後早速試してみましたが、ホットケーキとはちょっと違う、ふわふわで何枚でも食べられそうなパンケーキがホットプレートで焼くだけで簡単に出来ました。どうしてこれが日本では売られていないのかが不思議なものですが、ちょっと高めにはなっても輸入食材店などでは入手できるのかもしれませんね。ただ、今回私の一押しは「ビーフ・フライド・ステーキ」です。こればかりはお店に行かないと…