これも日本では経験しがたいこと。
アメリカの一軒家というと日本とは比べ物にならないほど大きな土地に広々とした芝生の庭を持つものを思い浮かべる方が多いのではないかと思いますが、今私が住んでいる家も周りと比べると特に大きい家ではありませんが、それなりに広い庭があります。しかし、前の住人の手入れが悪かったのか、空き家の間に放置されて荒れてしまったのか分かりませんが、残念ながら芝生の状態はあまりいいものではなく、ところどころ禿げてしまったりタンポポなどの雑草が生えてしまったりしています。
芝生や植木の手入れの責任を負いたくなかったので、私はこの家を契約するときに月々の家賃にちょっと上乗せして雪かきの他に芝刈りや肥料やりなどの手入れも家主に手配してもらうようにしていたのですが、他のものは専門の業者と契約してくれたようなのに芝刈りだけは自分たちでやることにしたらしく、先日芝刈り機を買ってきてうちに置いていきました。家主本人は普段香港に住んでいるらしく、こちらに住んでいる息子がやることになっているのですが、「若者なので忘れることもあるかもしれないからその時はメールで催促してくれ」という結構いい加減な対応です。
10日ほど前に家主が芝刈り機を持ってきた時に刈っていったのですが、天気のいい暖かい日が続くと芝もすぐに伸びてしまい、すでに刈り頃かと思えたのですが、催促するのも面倒だし、一度くらい自分でやってみるのも悪くないと思い、今日は午前中に自分で芝刈りをやってみることにしました。
家にある芝刈り機はBolensというブランドの158ccエンジンを積んだPush Mowerというタイプの手押しのものです。こちらでは広い庭の芝刈りのためにはエンジン式のものが当たり前で、さらにある程度の広さがある家ではRiding Mowerというトラクター型の乗車タイプも一般的です。イギリスの家で使用していた電気式のものは電源コードを巻き込んでしまわないよう気を使わなければならなかったのですが、エンジン式ならばそういう心配はありません。しかし、エンジンならではの振動が手に伝わってきて、その一方でスロットルレバーを放してしまうとエンジンが停まってしまうのでしっかりと握っておかなければならず、これが結構疲れるものでした。刈るのは機械がやってくれるのだから押して歩くだけではないかと思いきや、実はそんなに楽なものではありません。
サッカー場や野球場などで見るような綺麗な芝目になったらいいなと思い、まっすぐ平行に刈るように気を使ってみたのですが、そこまでいいものではないにしてもそれなりに平行線模様ができてまあ満足といったところです。しかし、途中休むことなく2時間ほどかかってしまったので、疲労感はありますね。今日は日差しは強かったものの気温は高くなかったのでまだ良かったのですが、真夏にはちょっとしんどいですね。
本来は家主がやってくれるはずのものなので、今後もやる気になった時だけやればいいので気楽なものですが、その分金を払っているとはいえ家主の息子にやらせるというのも気が引けてしまいますね。業者に頼めばいいものを自分たちでやるといっているのだから向こうの勝手ではあるのですが…