だいぶ値ごろになりました。
一昔前はPCのOSの処理負荷は新しいバージョンが出るごとに重くなっていたため、OSが変わるごとにCPU性能の高いものが必要になり、さらにCPUが高速化して使いやすくなったと思ったらまたOSが変わって重くなる、というイタチごっこでした。しかし最近はOSに求められるものも一段落したということなのか、Windows 8.1のシステム要件はWindows Vistaから基本性能の部分では全く変わっていないようです。しかし一方、その前のWindows XPからは大きな開きがありました。Mac OS Xの方も状況は似たようなもので、この秋公開予定のOS X 10.10 Yosemiteの要件は現行のMavericksと同じで、2007年頃のモデルから対応できるようです。
したがって、私が自宅で使用している2012年モデルのMac miniは当然の事ながら、2010年に購入して外出時に使用しているMacBook Proでも利用できるということで、このマシンもまだまだ現役と公に認められたと言ってもいいのではないでしょうか。しかしながら、隣で子供が使用しているMacBook Airと見比べると、CPU性能自体は私のProの方が上のはずなのにSSDのおかげでさくさくと動くAirには見劣りするようにも感じてしまいます。特にAirの再起動の速さには目を見張るばかりでした。
そこで私のProもSSD化したい、というのは以前から思っていたことなのですが、つい先日何気なくAmazonを見ていた時にSSDが以前よりだいぶ値下がりしていることに気付いてしまいました。また、MacBook Proのめったに使わないSuperDriveをハードディスクに置き換えるためのトレイも非常に安いものが売られていることがわかったため、つい発作的にこれらを注文してしまいました。なお、評判を見て選んだSSDはSamsungの840 EVOという製品です。
やや特殊な工具としてT6サイズのトルクスドライバーが必要なのでこれは大手DIYストアのThe Home Depotで購入してきましたが、交換作業自体は難しいものではありません。RAMを増設した時と同様に10本のネジを外して裏蓋を開き、さらに2本のネジを外すとハードディスクを取り外すことができます。ここまではプラスネジですが、ハードディスクに付いている固定用のネジを新しいSSDに移す必要があり、これがトルクスネジとなっています。その後SSDを納めてしまえば交換自体は終了です。
SuperDriveをハードディスクに置き換えるためにはもうひと手間かかります。外したハードディスクを購入したトレイに固定したあと、SuperDriveを固定している3本とその上にある部品を止めている2本、計5本のプラスネジを外すとSuperDriveをスライドさせて取り外すことができるようになります。後はそこにトレイを滑りこませてコネクタを接続し、ネジで止め直して裏蓋を閉めれば作業完了です。私はSuperDriveを固定していたネジの1本をナメてしまい焦りましたが、幸いプラスドライバーを使って外すことができたのと、トレイを固定するネジは2本だけだったため助かりました。
この後はMacを起動すると立ち上がるメニューからディスクユーティリティを起動してSSDをフォーマットし、その後SSDにOSを新規インストールしてから移行アシスタントでハードディスクからSSDに設定を移しました。ここで新規インストールするのではなく、Time Machineのバックアップから復旧したり、ディスクユーティリティでシステムごとコピーしたりという方法もありますが、私はよりスッキリするであろう方法を選びました。
もっと詳細に手順を紹介しているサイトもたくさんありますし、私もそういった情報を頼りに作業を進めたので詳しいことを知りたい人は検索してもらった方がいいと思いますが、ここで言いたいのは要するに「難しいことは特になかった」ということです。移行直後のTime Machineのバックアップには時間がかかりましたが、それも待つだけのことです。
交換後の効果はといえば、それはもう劇的なものです。電源スイッチを入れてからログインできるようになるまでの時間が10秒程度にまで縮まり、ログイン後デスクトップが使えるようになるまで1分足らず、Chromeも数秒で立ち上がりますし、その他のアプリケーションも同様です。当然CPU負荷のかかる処理はこれまでと変わることはないのですが、何かの操作に対するアクションが速くなっていることが多いため、非常にキビキビと感じられ、実際の性能向上以上の好印象が得られるのだと思います。
ということで、期待通りの結果が得られて大満足です。最新MacBook ProのRetinaディスプレイは羨ましい限りですが、それ以外の面ではまだまだ私のMacも現役で使っていくことができそうです。