Freescale Technology Forum 2015

Steve Wozniak at FTF 2015帰ってから上司に「楽しかった?」と聞かれました。

アメリカの半導体メーカーFreescaleが開催するFreescale Technology Forumは10周年で10回目となりましたが、今年も盛大に開催されました。私も2006年以来これまでにかれこれ5回参加してきましたが、今回はチームで働いている同僚4人も一緒に参加することになり、いつもとは違う感じでした。また、先日Freescaleがオランダの電子部品メーカーNXP吸収合併されるというニュースもあり、少なくともFreescaleの名前で開催されるのは今回が最後だろうとも言われていました。イベントそのものはこれまでと同様に朝のジェネラルセッションのあとに諸分野のテクニカルセッションが多数並行して行われるというものですが、今回はいくつか違いがありました。

まず、会場がこれまでのリゾートホテルとは異なり、テキサス州の州都でFreescaleの本社があるオースティンの中心部に今年出来たばかりのホテルだったことです。おかげでホテルから歩いて行ける範囲にいくつもの美味しいレストランがあり、食事の場所には全く困りませんでした。前回1月に出張で訪れた際にも質の高いレストランの充実度合いには驚きましたが、今回も全くハズレがありませんでした。特に気に入ったのはRussian Houseというロシア料理店で、内装やかかっている音楽の雰囲気の怪しさが気分を盛り上げ、ロシアや周辺国の伝統料理も美味しく、同行したT君らもウォッカが周って楽しそうでした。しかし何より良かったのは愛嬌のあるウェイトレスのロシア訛りで、これは非常に重要なポイントだと思います。

それはさておき、都市部のホテルということで2千人レベルを収容できるような大部屋がないということで、ジェネラルセッションは2ブロック離れたAustin City Limits (ACL)のホールへ移動して行われました。ここで気が利いていたのがFreescaleがベロタクシーを大量に雇ってこの移動にあてていたことで、参加者は無料で利用することができました。わずか数分の距離で歩いても大したことはなく、実際帰りは歩きましたが、ホテル前からサッと乗って開場前で降ろしてもらえるというのはなかなか気分の良いものでした。

そしてオースティンといえばSouth by South West (SXSW)というイベントが行われるということで、音楽の街としても知られています。そこで今回のFTFにもことあるごとに生演奏が取り込まれていました。私が気に入ったのは2日目火曜日朝のジェネラルセッションまでの朝食会場で演奏していたThe Wind and The Waveという2人組ですが、周囲のあまりの無関心ぶりに「どんな仕事でも仕事だから」などと言いながら演奏していました。終了後も他の人からは拍手もまばらでしたが、同行の米人Bが声を掛けていたので私も行って写真を一緒に撮ってもらい、その後すぐにiTunes Storeで彼らのアルバムFrom the Wreckageも購入し、それ以降頻繁に聞いています。

また、水曜日の夜にACLで2組のコンサートが行われたのですが、1組目がRobert DeLong、2組目がCAKEでした。CAKEの方はどうも私の趣味には合わない感じだったのですが、Robert DeLongの方はなかなか良かったです。Bは彼のことも知っていて今回聴けるということで興奮していましたが、まだあまり知名度が高く無いようで曲の合間に何度も自分の名前を行って覚えていてもらおうとしているのが可愛い感じでした。彼のアルバムはiTunes Storeでプレオーダーになっているのでこちらも購入しましたが、リリースは9月ということで3ヶ月も先でした。

毎回初日のジェネラルセッションはCEOが自社の取り組みなどを派手にプレゼンテーションする基調講演となっているのですが、2日目以降は先端技術に関わるゲストスピーカーを招いた講演や、パネルディスカッションとなっています。今回もう一つ楽しみだったのは、ここで招かれるゲストスピーカーがあのSteve “Woz” Wozniakだったということです。あのWozの話が生で聞けるというだけでも嬉しかったのですが、なんと前日にWozがホテル入りして入口前で立ち話をしているところに出会ったのでした。最初は私も半信半疑でそばにあった写真と見比べてもただのそっくりさんではないかと思っていたのですが、見ているうちにほかの人が一緒に写真を撮り始めたのでさすがに間違いないだろうと思い、私たちも行って記念写真を撮ってもらいました。実際にWozは噂通りに非常に気さくな人で、軽い冗談を言いながら全く嫌そうな素振りも見せず、むしろ他のことで割り込まれた人の写真を撮り直してあげるなどの気遣いもあり、まさにnice guyでした。翌日の講演はインタビュー形式で行われましたが、一つ質問しても楽しい話が次から次へと出てきていつまでも尽きないようでした。私は自叙伝を読んでいたこともあり既に知っている話もありましたが、それでも生の声で聞くのはいいものです。

ということで、本来のイベントももちろんこれまで以上に有意義なものであったのですが、半導体工場のツアーなど興味深いものもあり、それ以外の面でも非常に楽しいものとなりました。NXPとの合併によって来年以降の動向は不明確ですが、私が参加できるかどうかは別としても、ぜひとも継続してもらいたいものです。

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