Hick - Chloë Grace Moretz as Luliファンほど観ない方が…

ブログメディアGizmodoの一部門であり、「アクション系エンタメサイト」とされているらしいKotakuの日本版コタク・ジャパンに、先日「クロエ・モレッツがその魅力をいかんなく発揮している映画5選」という記事が掲載されました。「キック・アス」以来のChloëファンである私は勢い込んで見てみたわけですが、ここで紹介されている5作品のうちで既に観ていたのは「イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所」と「ヒューゴの不思議な発明」の2作のみでした。それではいけない、ということで先日会社帰りにTSUTAYAに寄って「HICK ルリ13歳の旅」を借りて観てみました。

HICK ルリ13歳の旅 [DVD]
HICK ルリ13歳の旅 [DVD]

¥ 3,175

5つ星のうち3.3

(2016-02-06現在)

邦題の「13歳の旅」からは甘酸っぱく爽やかなものを想像してしまいがちですが、実際の作品はそれとは全く逆、Chloëがかわいそうで観ていられない、というより観なければ良かったと思ってしまいました。といっても作品の出来が酷いというわけではないのですが、コタクの「ノースリーブ率が高い元気なクロエをひたすら見る映画。」という紹介はあんまりです。まあこの後に続く本文をちゃんと読めば

クロエを娘のように思って愛しているファンの方にはあまり勧められませんが、元気で可愛いクロエをずーっと眺めていられる映画なので、ライトなファンは必見でしょう。

と書かれていて、まさにその通りではあるのでしょう。

タイトルにあるというのは田舎者を意味するようですが、Chloë演じる13歳の少女Luliはネブラスカ州の田舎町でアル中の両親との退屈な暮らしに耐えかね、一人ラスベガスへの出奔を思い立ち家を出ます。といっても電車やバスなどないド田舎なのでヒッチハイクしてEddieのクルマに乗ることになります。しかしこれがLuliの運の尽きだったことになります。

Eddieを演じているのはアカデミー賞を含むいくつもの賞を獲得している演技派俳優のEddie Redmayneで、静かな狂気を迫力ある演技で見せています。この人はイギリスで最も由緒ある名門私立校Eton Collegeを出ているということなのですが、この学校が1440年創立であると聞いてその頃の日本はどんなだったかと考えると格の違いを思い知らされてしまいますね。だからどうというわけでもないのですが。

この他Blake LivelyAlec Baldwinを助演に迎えてなかなかの顔ぶれなのですが、Tomatometerは5%と散々の評価です。というのも何を訴えたいのか、メッセージがないというのが原因のようです。作品の中でLuliは大変な目に遭っているわけですが、それによって彼女が得たものが伝わってこないということです。これで何も学習していなければただの馬鹿娘ですからね。

まあいくつも映画を見ていればたまにはこういう物にあたることもあるということでしょうが、とりあえずファンとしては観ておくべきだったろうと思うので良しとします。次は同じようなことにならないことを期待しますが…