初めての韓国に3泊4日の一人旅で行ってきたことについてこれまで書いてきましたが、この記事でそろそろ終わりにしようと思います。ここでは、この旅行を通じて感じたことをつらつらと書いていきます。

韓国というのは日本人にとって最も身近な海外旅行先であることが間違いないと思いますが、それでも私がこれまで行かなかった理由の一つは、元来ひとりで食事をする文化がないと聞いていたことです。複数人での旅行であればその点は問題ありませんが、一人旅となると食事をする場所を選ぶと言われていたのですが、実際には事前に1人でも問題ないという店を調べておけば特に問題ありませんでした。お一人様お断りという店も少なくないようなので、いきなり飛び込むとダメなこともあるかもしれませんが、そうでない、お一人様大歓迎というお店も十分にありました。

しかし、平均的な人よりも食に貪欲という自覚のある私でも、今回の旅行ではちょっと飽きてしまったというか、途中でもういいかなという気になってしまいました。それは、たいていのレストランでキムチやおかずの小皿が付いてくるので、どのお店に行ってもあまり変化がなく、気分的に飽きてしまったようです。また、ソウルでの外食に限っての話かもしれませんが、いわゆる韓国料理の味付けのバリエーションもあまり多くないのかもしれません。日本では和食とひとくくりにしても日本各地の料理が色々あるわけで、韓国料理でもそれなりにあると思うのですが、どうなのでしょうか。

今回驚いたのはソウルの街中を歩いていると、コーヒーショップが本当にたくさんあるということです。多いところでは3軒隣に別のコーヒーショップがあったりしますし、個人のコーヒー店もチェーンのテイクアウト専門店も多くて、しかもどこもそれなりに繁盛しているようでした。ちなみに、韓国ではドリップコーヒーよりもエスプレッソをお湯や水で割ったカフェアメリカーノが主流だと聞いていましたが、それは本当だったようで、たいていの店でメニューの先頭にあるのはアメリカーノでしたし、ドリップはやっていないという店も少なくないようでした。なお、韓国人は冬でもアイスアメリカーノ、というのは時季的に確認できていません。

また、印象的だったのはベーカリーカフェもたくさんあって、そしてどこも流行っているということです。私も今回はMil ToastArtist Bakeryという人気店2店に行きましたが、特に後者は朝8時の開店前から大行列ができていましたし、私が行った夕方でも店内飲食は40組近い待ちになっていたほどですが、それも海外からの観光客、特に日本人ばかりというわけでもなく、韓国語でのやり取りも多く聞かれたので、地元でも人気になっているようです。台湾で食べたパンも美味しかったですが、パン屋はあまり多くなかったのでこの違いが強く印象に残っています。

あとは観光客が行く範囲での話にはなると思いますが、思っていた以上に日本語が通じるように感じました。韓国は日本に併合されて日本語教育が行われていたから、という人もいますが、それも80年前に終わった第二次世界大戦までの話で、当時日本語を学んだという人はほとんど残っていないでしょう。文法が似ているから学びやすいとは言いますが、たとえそうであっても自分たちの言葉を学んでくれているというのは嬉しいことではないでしょうか。さらに英語も台湾より通じる印象で、大体日本語と英語のどちらかが通じるので、意思疎通に困ることはなかったと思います。台北と同等以上に街路や地下鉄にも日本語の表示が多くて助かりましたが、こうして自分が助けられる立場になってみれば、日本に韓国語や中国語の表示が増えてきて文句を言っている人も、自分がおかしかったのだとわかるかもしれません。

もう一つ、キャッシュレス化がかなり進んでいるということも印象的でしたが、それはWOWPASSの紹介時にも書いた通りです。

ということで思いつくままに書いてみましたが、やはり海外旅行というのはいろいろ刺激が得られて楽しいものです。滞在中後半は文字通り「お腹いっぱい」になっていた私も、振り返ってみるとまた行きたいと思うようになるのも不思議なものですが、次回は1泊か2泊の短めの日程にして「もうちょっと食べたい」と思うくらいに留めておきたいと思います。