今回の台湾旅行の後半は空港がある高雄へ移動しました。行政区分としての高雄市の人口は新北市台中市に次いで多く第4位の台北市よりも上の第3位、都市圏としても台北台中に次ぐ第3位となっています。なお台南からは台鉄で1時間足らずの距離ですが、この高雄都市圏に台南は含まないようです。

高雄という地名はもともと台湾語で「ターカウ」と呼ばれていたところに日本統治時代に日本の地名を当てたところから来ているそうですが、それが現在は中国語読みされて「カオシュン」と呼ばれるようになっているというのは興味深いところです。日本人がここを「タカオ」と呼ぶのはあながち間違いとは言えませんね。

この高雄にもKMRT(高雄MRT)という地下鉄の路線が2つとLRTの環状線があるのですが、その地下鉄紅線(赤線)と橘線(オレンジ線)の交わる駅が「美麗島」という駅です。美麗島とは台湾ないし台湾島そのものを指す別称として使われた、ポルトガル語で美しいという意味の「Formosa」に対する訳語として使われる言葉だそうです。そんな名前が駅名に付いているのは、台湾の民主化に大きく影響した「美麗島事件」にちなんで名付けられたものだとのことですが、この駅は「世界で2番目に美しい駅」としても知られています。

まあ世界一美しい駅にも諸説あってハッキリしないので、実際に2番目かどうかも相当怪しいものですが、世界一を謳わないところは謙虚さなのでしょうか。「美しい」というのは客観的に判断できるものでもないので人によって、調査の仕方によって違うのは仕方のないことですね。この美麗島駅が美しいと言われるのはそのコンコースにある、「光之穹頂 (The Dome of Light)」と題された大きなステンドグラスの天井です。

それだけといえばそれだけなのですが、イタリアのNarcissus Quagliataによる色鮮やかなこの作品は、一度に視界に収めることが難しいほど大きく、しばらく見ていても飽きることのない見事なものです。しかし、この駅で乗り換える人はそれなりにいるものの、乗降客数はそれほど多くないようで、静かに落ち着いて見ることができました。

この駅は台鉄高雄駅と接続されている高雄車站の隣駅になるのですが、私たちは高雄駅前のホテルに宿泊したので美麗島駅にも歩いて行くことができましたし、外からは何度か目にすることになりました。交差点の真下にあるのですが、地上部分にはガラスの建造物があり、夜間はイルミネーションが行われていてこれも綺麗でした。

なお、高雄駅の駅舎も大規模な改築・改装が行われ、今年竣工したところですが、こちらも非常にモダンな建築になっていました。ただ、こちらも乗降客の姿はあまり見られず、また利用されていない空間もたくさんあったのでだいぶ閑散とした印象でした。そもそも、高雄滞在中にあまりたくさんの人が集まっているのを見かけなかったのですが、あまり中心部に集中していないのでしょうか。活気がないようには感じなかったので、ちょっと不思議です。