スマートグローブかえって反発を招くだけのような気がするのですが…

子供にとって地球儀というのはなぜか惹かれるもので、ボールに地図が貼り付けてあるだけとは思えない不思議な魅力があります。今の私はGoogle Earthというとんでもなく素晴らしいものに満足してしまっていますが、子供の頃は私の家にも地球儀がありました。物心が付く頃には…というのはたぶん嘘で単に私が忘れてしまっているだけだと思いますが、誰かに贈られたものだったのでしょう。薄情な私ですみません。

私の長男もサンタクロースに「喋る地球儀が欲しい」とお願いしていたのですが、「それは高すぎるからきっとダメだろう」と言っていたところ、なんと「スマートグローブ」というその製品は販売中止ということになってしまいました。その原因というのは中国の工場で作られたからということなのですが…といっても最近も問題になっていた、鉛などの有害物質が使われていたというようなことではなく、地球儀の地図そのものに問題があるということでした。

なんでも、中国政府から「台湾を中華人民共和国の一部の台湾島として表記しろ」との圧力がかかり、従わなければ出荷できなかったということらしいのです。またこの他、北方領土がロシア領となっているなどの問題もあって苦情が寄せられたのでしょう。この対応については事前に日本の本社には伝わっていなかったらしく、後手に回って損失を大きくしてしまったようです。

まあ中国には中国の立場というものもあるのでしょうが、こういう形で無理やり従わせるというのはいかにも中国らしい方法のようで、こういうことを聞くと日本はやはり自由な国なのだということを実感してしまいます。しかし北方領土についてまで中国政府の指示によるものなのでしょうか。だとすると日本にとっては国辱的なことで看過できないという人が少なくないでしょう。インターネットの普及により情報に国境がなくなりつつなる現代において、一体いつまで中国は今の体制で続いていくのでしょうか。

ところで、このスマートグローブを既に購入している人については

『スマートグローブ』をお持ちで、返却をご希望のお客様におかれましては、税込み価格2万9400円でお引取りさせていただきますので下記アドレスにアクセスいただき、手続きいただきますようお願い申し上げます。

ということで定価+αで引き取ってくれるということなのですが、私が店頭で見た際には19800円というような値札がついていましたから、この値段で買っていれば何と1万円もの利ザヤが…などということを考えてしまう人は持っていない人で、持っている人はきっと手続きも面倒でそのまま使い続けることになるのでしょうね。きっと「どうしてくれるんだ!」と怒鳴り込むようなごく一部の人への対策なのでしょう。