国境なき記者団日本での出来事とは思えませんが…

ゴールデンウィーク初日の昨日26日、1月前にギリシャのオリンピアで採火された北京オリンピックの聖火が日本にやってきて、1998年の冬季オリンピック開催地であった長野市でリレーが行われました。しかし、当初のスタート地点予定地であった善光寺が同じ仏教徒であるチベット人への弾圧への憂慮を理由に辞退したために、直前になってスタート地点が変更になるなど、やる前から波乱を予感させるものとなっていました。

中国側は大使館の指導の下に在日留学生など5000人を動員して歓迎ムードの演出に努めたようですが、対する抗議側もネット上での呼びかけなども行われたようでかなりの人数が長野に集結することになったようです。これらを含む観客総数は85000人以上に上ったそうですが、このうち長野県民は一体どれだけいたのでしょうか。また、この人数の観客に対し長野県警は3000人以上の体制で警戒・警備に当たったそうですが、青ジャージの中国人警備隊は断ったようで、これは日本の警察の意地もあるでしょうし、むしろ堂々とそういう警備活動にあたらせていた国の方が異常に見えますね。

聖火リレー自体は日本でも何重ものガードで固められて進行することになったようですが、やはり様々な妨害行為があったり、抗議側と中国側との間で小競り合いもあったようで、数人の逮捕者が出ることになってしまいました。まあ暴力的な抗議行為に出るほとんどは単に目立ちたいだけの連中で、本当にチベットのことを思っているような人はあまりいないのではないかと思っていますが、マスコミが妙に細かく取り上げるのは何か意図があるのでしょうか。

それにしても私が異常だと思うのは沿道の中国国旗「五星紅旗」の数と大きさ、密度です。聖火リレーというのは開催国の国旗を持って応援ないし歓迎するようなものなのでしょうか。どう見ても中国共産党の工作でしかありませんが、薄気味悪くて仕方がありません。中国国内向けのプロパガンダに使われるのでしょうが、中国人民はこのような映像を見て単純に「歓迎されている」と思ってしまうのでしょうか。

様々な国で抗議を受けつつも、国家元首並みの要人のように何重もの守りで固めて聖火リレーごっこを必死に続けていますが、こんなにしてまでやらなければならないものなのでしょうか。リレーが行われる場所の警備担当者は「自分のところで問題が起こってはいけない」ということになりますが、そんなに諸外国に負担を追わせてまで続ける必要があるのでしょうか。もうすぐに中国国内に入るところなのであとは勝手にしてくれというところですが、本当はもっと早く中止という英断を下していれば赤っ恥をかかずに済んだのではないのでしょうか。

まあ私にとってはどうでもいいことですが、相手が必死になればなるほど見ている方は醒めてくるものですね。今日はIOC会長面白いことを言ったようですが、このあと一体どうなることやら…