San Antonio, TX連れがいたらまた違うのでしょうが。

私は現在、アメリカ合衆国のテキサス州サンアントニオという所に来ています。私にとっては初めてのテキサスということもあり、サンアントニオどころかテキサスというのがどんなところなのかもよくわかっていなかったのですが、一番わかり易い特徴は「暑い」ということでしょうか。アメリカ合衆国本土の南端に近いところですので、この時期の最高気温は平均33℃、さらに今日は特に暑かったようで最高気温40℃との予報でした。つい昨日までいたデトロイトが最高24℃というようなところでしたので、さらに厳しく感じられます。といっても屋内やバスの中などは強力にエアコンが効いてかなり涼しくなっていますので、特にこちらの人が暑さに慣れているということはなく、やはり暑いものは暑いということのようです。

ところで今日は日曜日でしたので、私も休日として市内観光に行ってみました。サンアントニオは観光都市としての人気も高まっているとWikipediaにありますが、主な名所はアラモ砦リバーウォークということのようなので、郊外のホテル近くのバス停からバスに揺られて80分、ダウンタウンにたどり着きました。このバス自体、特に危険なものではないようなのですが、途中無人の家やボロボロの車が打ち捨てられている低所得地域らしきところを通ることもあって、ちょっと緊張感のある旅でした。

さて、まずバスを降りたのはリバーウォークのすぐそばでした。リバーウォークというのは川沿いに遊歩道を整備し、その遊歩道沿いに商店やレストランを並べてショッピングや食事を楽しみながら過ごすことができるようにしたものです。この川はボートに乗ってガイドを聞きながらぽいんとを巡ることもでき、観光客には人気となっているようで、そのチケット売り場にはちょっとした行列が出来ていました。私は一人でこのボートに乗ってもどうかと思い、遊歩道を歩いて回るだけにしましたが、ここは観光客を呼び寄せるために作ったものなので、生活の場所であったヴェネツィアアムステルダムの運河のようなものとはちょっと違うのですよね。ちょっと古いだけでお台場のようなものかな、というのが私の正直な印象で、外国からわざわざ来るようなところではないのではないかと思います。

もうひとつの名所アラモ砦、あるいはアラモ修道所というのはリバーウォークからちょっとそれたところにあるのですが、ここはテキサス独立戦争中のメキシコ軍との激戦の場となったところで、その建物が史跡として残っているものです。しかしほとんどの日本人と同様に私もアメリカ史には疎いので、テキサス独立戦争やここで行われたアラモの戦いが歴史上どんな意味を持っているのかもよく分からず、建物の中には入ってみたものの中はがらんどうですし、残念ながら全くピンとくるものがありませんでした。まあ行ってみないことにはどんなものなのかも分かりませんし、サンアントニオまできてアラモ砦を見ていないと後悔しそうなので、とりあえず目的は果たしたというところでしょうか。

その後はリバーウォークに戻り、川沿いのメキシコ料理店に入ってエンチラーダとノンアルコールのフローズンマルガリータを頼みました。どちらも非常に美味しかったのですが、どちらも量がすごくて満腹になり、さらにマルガリータの氷のせいでお腹の調子がおかしくなりそうでした。サンアントニオはかなりメキシコに近いので、スペイン語を話す人も多くメキシコ料理が多いということなのですが、メキシコとの戦いに触れたあとでメキシコ料理を楽しむというのもどうなのかという気がしないでもありません。

ということで、あまりに暑くてこの後すぐにホテルに戻ってしまったのですが、見ておくべきところは見たのではないかと思っています。しかし、今日一日でアジア人らしき人は数人しか見ていませんから、やはり観光地としては日本人にはかなりマイナーなところでしょうね。私も今回ガイドブックなどがほとんど見つからず、ウェブの情報も余り無いのでよく分からないまま来たのですが、まあこんなものなのかもしれません。ショッピングなどは充実しているようですけどね。