クロネコヤマトこれも貴重な体験?

3月といえば転勤族の方々にとってはビクビクしながら待ち構える人事異動の時期だったりするのでしょうか。私の子供達の同級生でも転校するという子が毎年数名ずついるようですが、今回は私たちの番です。私は子供の頃から何度となく引越し、転校を繰り返したのである程度慣れたものですが、長男が1歳の時にマンションを購入してから10年少々落ち着いていたので、子供達にとっては初めての経験で、妻にとっても結婚するまでは一度も動いたことがなかったのでやはり慣れないようです。

しかも引越しとなると国内でも大変なものなのに、今回は海外への引越しということでその大変さも輪をかけたものになります。通常国内であれば基本的に荷物は新居に移動することになり、引越しを機に処分するかどうかの仕分けだけになります。しかし駐在員として数年間だけ海外へ移動し、その後また戻ってくるとなるとそれだけでは済まず、船便、航空便、トランクルーム、処分という4つの仕分けが必要になり、それぞれ搬出の時期も違ったりします。

船便というのはコンテナに積載して貨物船で運ぶもので、アメリカ行きの場合は太平洋を横断してワシントン州かカリフォルニア州で陸揚げし、その後貨物列車で陸上輸送されるそうです。船なので重量ではなく体積で料金が決まるので、重量物は基本的に船便にします。船に載っている期間がおよそ1ヶ月、通関と陸送に10日強かかるとのことですので、渡米後すぐに使いたいようなものを積んでしまうと困りますね。

一方、航空便はダンボールをパレットに積んで空輸するものですが、通関も含め10日ほどで到着するそうです。飛行機の場合は重量で課金されますし、比較的高額になるので出国ギリギリまで使いたかったり、到着後すぐに必要になるような衣類や身の回りのものを積むことになるでしょう。ただし、本当に直前直後に必要なものは手荷物として持って行かなければ仕方ありません。

トランクルームというのは道端に置いてあるコンテナのようなものではなくて、温度と湿度がしっかり管理された家具などの保管に適した倉庫です。こちらも容積で料金がかかるので何でもかんでもしまっておくということは出来ませんが、捨ててしまうことはできないがさしあたって使いそうにないものや、持って行っても使えないような家具などはとりあえずトランクルームに保管しておくことになります。

それぞれをいつ発送するかは自由に決めることができるので人によってタイミングが違うようですが、私たちの場合は私の出国直前に船便を出し、航空便とトランクルームは家族の出国前ということにしました。実は航空便は2回出せるのですが1回だけにして最初は手荷物で賄うようにしてしまいましたし、会社によっては船便も2回出せるところがあるようで、その場合はまた色々自由度が高くなりますね。

荷物の運送は勤務先指定のヤマト運輸だったのですが、船便発送の際はどれを船便で送るかを指定するだけで梱包はおまかせで次々やってもらえます。また、どの箱に何が入っているのかを簡単に記録しておいてくれるので、そのそれぞれに保険金額の割り振りをすることになるのですが、これはかなり適当になってしまいますね。

この船便の荷物はすでに先日届いていて、日本人2人と現地人1人の3人で運び込んでくれました。テレビや自転車など比較的大きなものの梱包は解いていってくれましたが、ほか約90個のダンボールが残されてしまいました。梱包時の記録もあまり細かくはないので、取り出したいものがどこに入っているのかを探すのが大変ですし、衣類などは収納する家具がまだないので開梱する気になれず、結局ほとんどは家族が来てからということになってしまいます。

来週には家族を迎えに一時帰国することになるのですが、その出国前に今度は航空便とトランクルームの荷物を発送することになります。持って来るべきものをトランクルームに入れてしまったりすると大変なので気を抜かず指示していかないといけません。また、帰国時にも同じようなことをしなければならないのかと思うと今から気が重くなってしまいます。

それにしてもこれらの費用はすべて会社が負担してくれるのですが、金額的には相当なものではないでしょうか。会社の都合で派遣されるのだから当然とはいえ、それだけの投資に見合う価値を生み出さなければならないということですから、プレッシャーもかかりますね。まあそんなことを言っているのは今だけでまたすぐに忘れてしまうわけですが。