Monster Jam

Advance Auto Parts Monster Jam実にバカバカしい…でも楽しい!

モータースポーツというのはエンジン付きの乗り物を使用したスポーツの総称ですが、自動車によるものに限定してもアメリカには日本にはない様々な種目が存在します。中でもユニークなのがモンスタートラックで、昨年観戦に行ったというご家族の話を聞いてとても面白そうだと思い、私も昨日家族で観戦に行ってきたのがMonster Jamというイベントです。
Crushstation
会場となっているのはデトロイトのダウンタウンにあり、アメリカンフットボールのNFLに所属するDetroit Lionsが本拠地とするFord Fieldというドーム競技場です。既にNFLのレギュラーシーズンは終了しているのですが、そのフィールドの部分に土が敷かれ、土と廃車両を使用したジャンプ台などが築かれてコースとして使用されます。今回私たちはPit Partyのチケットを持っていたのでショーの開始よりだいぶ早く行ったのですが、どんなものかと思っていたPit Partyはフィールドに降りて間近に車両を見たり、ドライバーにサインを貰ったりということができるイベントでした。車両はタイヤやカウルくらいは触ることができましたが、直径160cm位あるタイヤは本当に巨大です。車両はパイプフレームにファイバーグラス製のカウルがかぶさっているだけなので市販車とはまったく無関係なので、モンスタートラックというだけに基本はトラックの形をしていますが、ロブスターの形をしたCrushstationなどもあり見た目にも楽しくなっています。

Pit Partyが終わってからショーが始まるまでは2時間の空きがあったのですが、その間に車両が爆音を立てて移動するフィールドの撤収の様子を見ていたり、前座のレースを見たり、ホットドッグを買いに行ったりとしているうちに時間が経ってくれたため、それほど手持ち無沙汰な感じはありませんでした。
Democross
前座のレースというのはDemocrossと呼ばれていましたが一般的にはDemolition Derbyというもののようで、最初は障害物の一部かと思っていたオンボロの車両がフィールドに出てきたので何が始まるのかと思っていたら、その車両でレースが始まった、というようなものです。まったく原型を留めていないような車両もあって、接触どころか完全に衝突してもお構いなしに走れる限り走り続け、コースをショートカットする車などもいて何でもあり、そのバカバカしさが楽しいレースで、このイベントの前座にはぴったりでした。

ショー本体は2部に分かれていて、前半は2か所のジャンプ台を含むコースを2台で半周づつずらして同時にスタートし、どちらが早く一周できるかを競うRacingで、トーナメント形式で順位が決まります。アメフトのフィールド内を回るだけなので一勝負1分もかかりませんが、そのおかげでテンポよく進行していくのでよくできているように思います。ここではスピード勝負なのであまり派手なアクションはありませんが、それでもジャンプからの着地でバランスを崩す車がいたり、それなりに盛り上がります。ここでのトップはMaximum Destruction、2位はGrave Diggerとなりました。
Grave Digger
しかし、みんなが楽しみにしているのはおそらく後半のFreestyleです。こちらではフィールド内の障害物を利用して規定種目の遂行、ジャンプの高さや長さ、障害物となっている車両の破壊、ウィリードーナツターンなどによるポイントを競うもので、要するにどれだけ派手なアクションを見せることができるかを争うのです。ジャンプの着地に失敗したり車両が衝撃に耐えられないと横転して裏返しになってしまったり、タイヤが外れてしまったりということにもなりますが、観客はそういうアクシデントまでを楽しみにしているようで、そういったシーンではさらに盛り上がっていました。
Grave Diggerのタイヤが外れたところ
Racingの順位の低い順なのかそれとも別の順なのかよくわかりませんでしたが、1台ずつ登場する車両の順番が進むごとにどんどん技は高度になり、獲得するポイントも高くなって行きました。特に最後の2台Grave DiggerとMaximum Destructionは人気も実力もトップを争っているようで、かなり凄いアクションを見ることができました。
タイヤが外れたままドーナツターンをするGrave Digger
Grave Diggerは非常に高さのあるジャンプを見せた直後、写真のように左後輪が外れてしまうのですが、他の車がそこで競技を終了してしまっていたのとは違い、そのまま続行してジャンプやドーナツターンを見せ、その不屈の意志に皆拍手喝采、高得点を弾きだして暫定トップとなりました。
Maximum Destruction
しかし最終的にさらに上を行ったのがMaxDことMaximum Destructionで、派手に火花を散らしながら登場し、テンポよく技を決めながら一つ一つの完成度も高く、魅せられてしまいました。このMaxDも終盤にステアリングが不調になって曲がることができなくなってしまったようでしたが、しかしそこでバックしながらのジャンプを見せるなどでリカバーし、結果は1ポイント差でGrave Diggerを凌ぎ、Racingと合わせて完全優勝となりました。

このモンスタートラックでは一本400kg前後もあるタイヤを回すだけでもかなりのトルクが必要なはずですが、船舶用9.4Lエンジンをベースにした最大1500馬力という強力なエンジンで爆音とともに加速し、四輪操舵システムで急旋回できるので非常にキビキビと動き、まるで巨大なラジコンのようでした。ジャンプ台ではろくに助走も付けず駆け上がりながら加速するだけで高く跳びますし、いとも簡単に高速ドーナツターンを見せていました。いったいどれほどのパワーなのかと恐ろしくなります。

色々なモータースポーツがある中で、この競技はモータースポーツに格別興味・知識のない人でも単純に楽しめる所が良いところで、家族もみな楽しかったと言ってくれました。実際私もほとんど予備知識のないまま見に行ったのですが、それでもまったく問題なく楽しめましたし、今回の観戦で人気車両もわかったので今後はまたさらにテレビ等でも楽しめそうな気がします。

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