Thermometer尋常ではない。

本ブログは暖かいフロリダの旅の途中ですが、日本でも報道された通り、今週アメリカ北部は極めて強力な寒波に襲われました。私のいるミシガン州南部もその直撃を受けてちょっとした混乱となりました。

まず最初は大雪でした。土曜日の夜から降り始めた雪は日曜日にも弱まることなく一日中しんしんと降り続け、月曜日の朝に私が出勤しようとした時には道路に30cmほどの新雪が積もった状態となっていました。私の車は四輪駆動なのでそのままでもなんとか出られるのではないかと思ったのですが、これほどの積雪になってしまうと車体の下に雪が溜まってしまい、動いている間はいいものの、一旦止まってしまうとタイヤに荷重がかからず空転して、発進できなくなってしまうのでした。結局、他の車で若干圧雪されたところに出るまでに2回止まってしまい、その度にスコップで雪を掻き出して、なるべく止まらないようにしながら除雪されたところに出たのでした。

やや大きな道路に出てからも、降っていたのが日曜日だったためかほとんど除雪ができておらず、高速道路も出入口は雪をかき分けて進み、本線も1車線だけが使えるような状態でした。しかし、日系企業を含め、この大雪で休業ないし自宅待機を決めた企業も多かったようで、交通量は非常に少なかったために大きな混乱にはなりませんでした。学校の方は本来この日から始業だったのですが、かなり確定的な予報が出ていたために日曜日の昼頃にははやばやと休みとなることが決まり連絡がありました。一方私の勤務先は個人の判断で自宅勤務も選択できるので、車が止まってしまった時点でもう出勤を止めたかったのですが、ちょうどこの日に日本からの出張者が来ることになっていて空港に迎えに行かなければならなかったので、なんとかして出る必要があったのでした。結局この日は道路脇に外れてしまった車や、高速道路の中央分離帯にジャックナイフ状態で止まったトレーラー、そしてそれを見て急減速した別のトレーラーが目の前で横滑りを始めたりというのは目にしましたが、私自身は無事に済みました。

そしてその月曜日は気温がぐんぐん下がり続け、翌火曜日は最高気温が-17℃、最低気温は-26℃という非常に寒い日となってしまいました。-17℃というのは華氏で1℉なのですが、もともとミシガンに来るときに「最高気温が0℃を超えない日があるなんて、なんて寒いところなんだ」と思っていたのに、辛うじて0℉を超えるなんて言う日を体験するとは思っても見ませんでした。また、こちらの天気予報では”wind chill“という体感温度も発表されるのですが、それはなんと最低で-35℉となっていて、つまり体感-37℃というバナナで釘が打てる世界に近いわけです。

この寒さの中ではシャボン玉が凍るらしい、という話があり、大の大人が集まってシャボン玉をやってみました。するとシャボン玉が空中に漂ってしばらくすると本当に凍って、地面に着いても割れずに転がりました。素手で触るとまた温まって融けて割れてしまうのですが、手袋をしていれば手の上で転がすことも出来ました。これまでそんな気温の低いところに行ったことはなかったので試してみることもありませんでしたが、この歳にして新たな経験をしてしまいました。

この次の日も朝方は-20℃以下と冷え込みが厳しかったため、学校の方は水曜日まで休みとなってしまいました。普通は休みになるとメールや電話で連絡が入るのですが、今回はわざわざ「木曜日は休みにしない」という連絡が入ったのがちょっとおかしかったです。結局クリスマス前から1月8日までの長い冬休みとなりましたが、実は日本の冬休みとはそんなに変わらないような気もしますね。

ということで木曜日からは気温も上がってきて、金曜日の今日は最高気温が2℃となったのですが、これだけの寒さの後だと2℃でもかなり暖かく感じてしまい、上着の前を閉じる必要もないと思ってしまうほどでした。しかし、当然の事ながらこのままミシガンに春がやってくるわけもなく、今の予報では来週の木曜日にはまた最高気温が氷点下となる見込みです。まあ冬はしっかり冷えてくれないとリンゴその他農作物の出来にも影響しますからね。