イギリスのVirgin Group傘下のVirgin Digital社が27日から音楽ダウンロード販売に参入するそうです。AppleがiTunes Music Storeをオープンしてから一年半になるとのことですが、今この分野で大きなシェアを誇るiTMSに対してVirginはどのように対抗してくるでしょうか。

Virginの場合、自らのレコード・レーベルを持ち、またVirgin Megastore等の実店舗も持つため、これらを複合的に活用してiTMSにはできない戦略を立てることができるかもしれません。また一般の音楽愛好家らへの知名度の点でもAppleに対しても圧倒的に有利ですから、Apple牙城を崩す最右翼となりえます。

これに対してAppleの方はiTunesというアプリケーションの使い勝手の良さがありますから、この魅力を維持し続けることができればそれなりのシェアを保持することができるでしょう。Virginもジュークボックス・アプリケーションを新たに開発してきているようですが、どこまで近付くことができるでしょうか。またiTunesとiPodの連携の良さも魅力の一つですが、Virginのアプリケーションでの既存のミュージック・プレーヤとの連携がどうなのかというところも興味の湧くところです。

ただ、著作権保護の問題があるので仕方ないのですが、Virginで購入できるファイル形式がWindows Media Formatであるということが気になります。Microsoftのプロプライエタリな技術に依存してしまうということは、Microsoftのサポートの行方次第では購入した楽曲ファイルがある時点から再生できなくなってしまう恐れがあります。現時点では著作権保護のための機構をサポートしたオープンなフォーマットが存在/普及していませんが、早期の開発が必要かもしれません。

ところで、ロイターのこの件についての記事「英ヴァージン・アトランティック、音楽ダウンロード販売を開始」ですが、Virgin AtlanticってVirgin Groupの航空部門ですよね…?

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