Windowsの上でUnix環境を実現してしまう(というと多少語弊があるかもしれませんが)Cygwinですが、私は仕事に趣味に何かと便利なので日常的によく使用しています。Xサーバも用意されているのでX Window Systemも使用できますが、その基本的なインタフェースはやはりターミナルでのコマンドラインによるものとなります。

標準のセットアップツールでもrxvtがインストールできるのですが、多言語対応でコンパイルされていないので日本語を正常に表示することができません。また、日本語化パッチも公開されているので、自分でコンパイルすれば使用することができるので私もしばらく使用していたのですが、今一つ安定しないのと少々重いのが難点でした。

そんな状況の中、某2ちゃんねるのCygwinスレ(リンクは現行スレ)にいわゆる「ネ申」が現れ、Cygwin用のターミナルエミュレータckを作ったと発表されました。文字コードを自動判別して混在表示ができるなど日本人ならではの機能もあり、また動作も軽快でCygwinのターミナル環境が一気に非常に快適になりました。半透明ウィンドウのckと通常の不透明ウィンドウのckoがありますが、半透明の処理負荷が結構かかるようなので、私は専らckoの方を使用しています。

それにしても、このように優れたソフトウェアを匿名で公開してしまうとは大したものだと思います。シェアウェアと称して一本数千円のライセンス料を強要するような強欲な人がいる一方で、このように名誉さえ求めない無欲な人がいるというのが不思議なものです。私はここまで人間ができていないので、たとえ公開できるソフトウェアがあったとしても匿名にはできないでしょう。

何はともあれ、日本人ならCygwinにck/ckoは必需品です。でもUnixの勉強をCygwinで始めようとするのはやめた方がいいですよ。CygwinにはCygwinのクセがありますから。

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