今回の岐阜の旅行では誰も特に城マニアとかではないはずなのですが、いくつもの城を巡ることになりました。というのも岐阜のあたりは戦国時代の中心であったこともあって数多くの城跡が残っているので、観光で行くとなれば目的地として外せないためです。ということで、岐阜かかみがはら航空宇宙博物館の次に立ち寄ったのは県境を超えた愛知県犬山市の犬山城です。
行ってみてびっくりしたのは城下町が沢山の人で賑わっていたことで、浅草寺の仲見世か原宿の竹下通りか、というのは言い過ぎにしてもかなり人気の観光地という雰囲気でした。ただ、それがいつものことなのかこの日が特別だったのかが良くわからないのは、行った日がたまたま犬山市制70周年記念で犬山城天守閣への入場も無料開放されていたためです。私達は全く知らずに行ったので棚ぼた的に無料で入ることができたのですが、それを狙っていた人もいるのではないでしょうか。
このために天守閣へは入場するまでに30分ほど並んで待たなければならず、また中に入っても最上階へ上がるまでも何度か待つ必要があるような状況でした。とはいえ、ウェブサイトに書かれているような2時間というようなものではなく、耐えられないようなものではありませんでした。
犬山城は数少ない現存天守閣の一つということで、靴を脱いで手に持って入ることになります。入ったあとは狭く急な階段をいくつも登って最上階まで上がりますが、最上階では望楼の外へ出て美濃平野を一望することができます。この眺めこそが犬山城の最大の見所だったかもしれません。
どうも私達は地元の姫路城に慣れてしまっているので現存天守閣の有り難みが薄れてしまっているところがあり、城自体の美しさも敵うものではないなどと思ってしまっているのでどうもいけません。しかし、アトラクションとしては犬山城下町の充実ぶりと賑わいが眩しく羨ましいものに感じられました。姫路城下町は大部分を戦争で焼失してしまったこともあり、姫路城本体以外の魅力は非常に乏しいものになってしまっているので、姫路城周辺の整備も犬山城に見習うべきところがあるのではないかと思ってしまったのでした。