Ghostbusters映画そのものは良かったのに。

このところ、以前ヒットした映画のリメイク、リブートなどと言われる、いわゆる焼き直しの作品が多くなっているような気がしますが、映画業界もネタが尽きてきたということなのでしょうか。もちろんリメイクというのは昔からあったものですが、以前はここまで多くなかったような気がします。今回観た「ゴーストバスターズ」も1984年の同タイトルのヒット作のリブートとなっています。私もこのオリジナルを中学校の時に同級生らと一緒に映画館で観たのを覚えていますが、内容はほとんど覚えていなかったので先日Amazonプライムビデオで復習し、改めて楽しんだところです。
Ghostbusters
そして今回のリブート作ですが、単純に同じような設定で作り直しただけではなく、主人公らをすべて女性にしてしまいました。これについては当初賛否両論あったことと思いますが、結果的にはまったく違和感はなく、男女同権が進んだ現代では何ら不自然なところは感じられませんでした。逆に、ゴーストバスターズが事務員として雇うのがChris Hemsworth演じるKevin Beckhamという男性なのですが、このKevinが中身が空っぽのマッチョながら「目の保養」のために採用されるということで新鮮な面白さがあります。
Ghostbusters - Chris Hemsworth as Kevin Beckham
主役の4人はそれぞれコメディアンでもある女優さんらが演じていて、とても楽しいやり取りになっています。しかし残念だったのは私の自宅から無理なく観に行ける範囲の映画館では吹替版のみの上映となっていて、字幕版でオリジナルの英語のセリフを聞くことができなかったということです。私はセリフも俳優の演技のうちだと思っているので、英語作品の場合は極力字幕版で観るようにしているのですが、今回は友近渡辺直美といったタレントに吹き替えさせて話題性を持たせているためかこのようなことになってしまっていて非常に残念です。またそれだけならいいのですが、吹き替えのセリフの中に日本でちょっと前に流行ったくだらないギャグなどが織り込まれていて、興醒めもいいところ、すべてを台無しにされた気分です。

吹き替えについては本当に残念で仕方がないので、レンタルが始まったら借りてまた観てみようかと思っていますが、実はそれでは思うつぼだったり…ということはないでしょうね。それにしても、自分たちで作っているわけではないからか、日本の映画配給会社には作品に対する愛というものがさっぱり感じられません。この作品そのものはオリジナルに対する愛に満ちているというのに。

ゴーストバスターズ 1&2パック [Blu-ray]

ちなみにこの作品、本当に最後まで楽しめるようになっています。普通はエンドロールになると文字だけであとは真っ暗かせいぜい背景がある程度ですが、本作では飽きずに見ていられるようになっています。そして最後まで見ているとお楽しみの1カットが残っているので、それもお見逃しの無いように。