私は前の大阪万博の後に生まれていて、それから生きている間に日本でも万博と名のつくものがいくつか開催されてきました。しかし、そういう博覧会にはあまり関心が持てないので、行ったことがあるのは学校から近くて行きやすかった横浜博覧会をちらっと覗いたくらいのもので、つくば万博にも花博にも愛・地球博にも行ったことがありません。この上さらに、今どき万博なんて本当にやる気なのかと私も思っていますが、完全に逆風の中、来年の万博は本当に開催されるのでしょうか。

マスコミもいろいろ問題を掘り起こしているようですが、今話題になっているのは2億円の『デザイナーズトイレ』を建設しているという話です。これだけ聞くとそんな大金をかけたトイレは必要ないのではないか、というふうに聞こえてしまい、まさにそういう方向にマスコミは誘導しているのだと思いますが、よくよく見ると

このうち、便器の数が50~60個からなる大規模トイレが2カ所あり、その設備費用がそれぞれ約2億円だという。会場建設費が当初の約2倍となる2350億円まで膨らみ、批判を浴びる中で浮上した2億円トイレ。

と書かれています。

これを読んで皆さんはなんとも思わないでしょうか。

便器が50個以上あるようなトイレは、普通に作っても2億円くらいかかってしまうのではないでしょうか。普通の公園にあるような安っぽいものであればもっと低額でできるかもしれませんが、華やかな万博にふさわしいものではないでしょう。最低限TDRUSJにあるようなトイレであってほしいと私なら思います。経済産業大臣などは「取り立てて高額と言えない」と言っているようですが、せいぜいちょっと豪華なくらいなのではないでしょうか。

私は万博開催にはまったく賛成していませんが、今さらやめるなんて言えば今までかけた経費が無駄になるどころか賠償金などでさらに高くつくだけなので、ここまで来たらやり切るしかないのでしょうから、それならせいぜい気持ちよく盛り上げていったらいいのではないかと思うのですが。