今日2004年11月30日から、大分の別府湾でホバークラフトによるホバードライブという周遊運航が開始され、かつての大分市から大分空港へのアクセス航路が廃止されてから15年ぶりの運航となるとのことです。ホバークラフトの定期便が運航されているのは、現在はこの大分の他にはイギリスのPortsmouthとIsle of Wightを結ぶHover Travelのみとなってしまっており、絶滅危惧種とも言えるホバークラフトが今回大分で復活したというのは夢のある話ではありますが、将来性はかなり危惧されるところです。
かつて1981年から2005年までの間はイギリスとフランスの間のドーバー海峡にもホバークラフトがHoverspeedという会社により運航されていました。実は私も中学生の頃に乗ったことがあるのですが、こちらの機体は大分のものよりもかなり大型のもので、プロペラファンも4基も備えられたものだったためか、客室内もそのファンの騒音が相当なものだったということだけ覚えています。並行する一般のフェリーと比べるとだいぶ高速だったと思いますが、それなりの距離のある路線だったのでその価値もあったのではないでしょうか。
ホバークラフトというのは水陸両用で水上でも高速走行可能という非常に夢のある乗り物なのですが、原理的に機体を浮かせるためにもエネルギーを必要とするため、どうしても通常の船舶と比べて燃費が悪くなってしまうというのが大きな欠点です。民間運用では経済性が重要ですから、これはかなり致命的です。一方であまり気にする必要がない軍事用途では現在でも揚陸艇として多数配備されています。
ということで、世界でも珍しい乗り物となってしまっているホバークラフトを体験できるということ自体が観光資源としても期待されているのではないでしょうか。私も一度乗ってみたいと思っているところで、別府温泉とセットにしたら十分楽しめるのではないかと思い、軽く計画してしまいました。ただ、いつも一緒に旅行に行っている友人らとは一度別府に行ってしまっていますし、妻はホバークラフトなど興味ないでしょうから、行くとしたら一人旅になりそうです。
なお、現在は別府湾内の周遊路線のみ、一日4便の運行となっていますが、大分空港へのアクセス路線も年内には就航させたいということなので、そちらが運行開始してから行くのがいいかもしれません。