先週の日曜に、私がコロナで寝込んでいる間に斎藤元知事の不信任決議による失職に伴う兵庫県知事選挙の投票が行われ、斎藤元彦元知事が次点の稲村氏に13万票以上の差をつける111万票を獲得して当選(PDF)しました。私は病床にいて投票に行けなかったということもなく、前の週に帰省していた次男と一緒に不在者投票を済ませていたので、一応私自身の意志も反映されたうえでの結果なのでどうとも言いませんが、まあなんとなく予想していたとおりではあります。

斎藤知事の迷走ぶりについては私も7月頃に記事にしていて「真っ黒ですよね」と結んでいたりもするわけですが、それでも自分から県政の空転の責任を取って辞めるということはあっても、それを理由に不信任とするほどのものではないと思っていました。しかし、マスコミも議会もその他の政治家らも一体となって攻撃するようになって、それでも知事は頑なに認めないしで、逆に「これはなにかおかしい」と感じるようになりました。

インターネットを見ると、斎藤知事は港湾事業で常態化していた癒着・汚職にメスを入れようとしたために、相手の事業者側の反社会勢力による攻撃を受けているのだ、というような陰謀論めいた話もありました。その真偽はもちろん怪しいものではあるのですが、マスコミなど攻撃側が言うのは「SNSのデマを信じるな」の一点張りで、その「デマ」というのが何のことを指していて、事実はどうなのかにはまったく触れないので困ります。今調べると否定するような記事も見つかりましたが、有料なのでわかりません。

他にも、元県民局長が公用PCを私的利用していた根拠だった「個人的なメモ」というのが十年間にわたる十人の相手との不倫日記のようなものだったとわかり、私もこれはどうなのかなと思わされました。別にそれ自体は個人的なことかもしれませんが、人間性としては疑いを持たざるを得ないことですし、これ自体は誰にも否定されていないようなので事実なのかと思うしかありません。命を絶たれたのも「百条委員会で白日のもとにさらされることに耐えられなかったからでは」という声もあり、もしそうだとすると斎藤知事側から見れば自業自得としか言えないのではないでしょうか。

真実はこれから百条委員会で明らかにされ、その結果斎藤知事が責任を取るべきものとなれば改めてでも責任ある判断をしてほしいものですし、そうでない結果となったなら斎藤知事を攻撃する側の方々も有耶無耶にせず相応の責任を取って事を収めてほしいものです。とはいえ、告発文書なども特段違法性のある内容ではなく、人間性を攻撃して知事を貶めるものに過ぎない気がするのですよね。

こんなことよりも私が最も腹が立ったのは、今回の知事選の結果に対して「兵庫県民の皆さん大丈夫ですか。」などという投稿を行ったコメディアン崩れの活動家です。「政治に無関心な人が、選挙に行かなかった人が、彼を当選させた。」などと言っていますが、前回を15%近く上回る55%という投票率に対して何を言っているのか、「普段政治に無関心な人が〜」というなら良いことなのではないですかね。