私が住んでいる姫路市は瀬戸内海式気候だからなのか雨が少なく、傘をささなければいけない日があまり多くありません。だからといってぜんぜん降らないというわけでもなく、時々予期せぬ降雨に遭うことがあるので、私は常に折りたたみ傘を持つようにしています。
先日まで持ち歩いていた傘はサンフランシスコの短期留学中に街を歩いている時に急に土砂降りになって、その時慌てて飛び込んだ店で買ったものだったのですが、このとき店主に自慢げに見せられた自動開閉傘が当時まだ珍しくて、ちょっと高めだったのに購入したというものでした。その後も気に入ってずっと使っていたのですが、さすがに15年近く経ってあちこち傷んできて、最終的に自動では完全に開かず閉じなくなってしまったので買い替えることにしたのでした。
昨今はもう自動開閉傘もまったく珍しいものではなくなり、Amazonで見ても非常に多くの製品が溢れていて、いったいどれを選んだらいいのかわかりません。しかしその中で目に留まったのがFANACANという得体のしれない中華ブランドの形状記憶折りたたみ傘というものでした。
形状記憶とはなんぞや、ということですが、傘の生地の裏の一部にPET樹脂のシートが貼られていて、これが形状を維持してくれるので傘を閉じて手で丸めるだけできれいに畳めてしまうというものです。その代わりに生地に厚みがあるので畳んだ時にちょっと太さがありますが、厚めの生地の折り畳み傘なら同じ程度のものはあり、特別かさばるというほどではありません。
これまでの傘はコンパクトで良かったのですが、開いた大きさもちょっと小さめだったので、雨風が強いときには体が結構濡れてしまっていました。そのため、今度は大きめのものがいいと思っていたので、この傘は大きめということも選んだポイントの一つでした。その分畳んだときの長さもそれなりにありますが、それは仕方のないことです。
実はこの傘を購入したのはもう3ヶ月ほども前だったのですが、出先で雨が降り始めるということがなくて、これまで出番がありませんでした。ようやく昨日その機会が来たので使うことができたのですが、期待通りの使い心地でなかなか良かったです。一番の売りの畳みやすさはたしかにそのとおりで、実に簡単にまとめることができます。使ってみてよかったのは取っ手部分に程よい長さがあって、私の手で握っても手の平がはみ出ることがなく、しっかり疲れずに握ることができました。これまでのものはコンパクトさを優先したのか取っ手が小さくて、長時間持っていると苦痛を感じていたので、これは思わぬ利点でした。
あと気になるのは耐久性ですが、それはしばらく使ってみないとわかりません。傘の中心部の骨がアルミ製なのが強風などで曲がってしまわないかというのも少々心配ですが、使ってみて様子を見たいと思います。