兵庫県南西部、播磨地方の中核市である姫路市、その中心にある姫路駅を北口に出ると正面に大手前通りという大通りが伸びており、その先には堂々と世界遺産・国宝姫路城が鎮座しています。残念ながら姫路にはこれしかないと言っても過言ではないと思うのですが、この大手前通りの右手・東側は昼の街、左手・西側は夜の街として栄えてきました。東側にはみゆき通りをはじめとする商店街があって姫路駅前で買い物をするならここ、という感じだったのですが、郊外にできたイオンなどに人が流れてしまって、寂しくなってからもう久しい状況です。

一方西側には魚町という歓楽街があって、かつては非常に栄えていたようなのですが、それもバブル崩壊以降徐々に衰退していき、コロナ禍でトドメを刺されたかのようになってしまっています。今でもそれなりに商売を続けている店も少なくありませんが、今は接待などもかなり少なくなっているでしょうし、これも時代の流れというものなのでしょうか。

しかし最近、姫路駅の近くで、いくつもの飲み屋ができて賑やかになっている地域があります。姫路駅前の山陽百貨店北側の南町中央通商店街を抜けてちょっと行ったあたりなのですが、そこに今年3月にできた大衆富士食堂というお店が最近の私のお気に入りで、2週間に1回以上行ってしまっています。といっても私はアルコールがまったく飲めないため、いつも食事だけなのでお店にとっていいお客ではないでしょう。

午前11時半から午後11時まで通しで営業していて、どの時間帯でも定食や丼ものも一品料理も注文できるということで、昼から夜まで賑わっているのですが、このお店のいいところは新鮮な魚介類のさまざまな料理を手頃な価格でいただけるというところです。昼から普通に飲んで盛り上がっている人もたくさんいるのですが、まったく飲めない私のような人でもボリュームたっぷりの定食などを遠慮なく美味しくいただくことができる素晴らしいお店です。

また接客もとても良くて、いつも気持ちよくいただくことができるのも大事なところです。いくら美味しくてもおざなりな接客だったりするとがっかりしてしまうものですが、そんな思いをすることもありません。たまに満席の時に行ってしまっても、予約は何時からだからそれまでで良ければ、と入れてくれたり、閉めていた2階席を開けてくれたり、お店にすれば客を逃したくないだけかもしれませんが、それでも悪い気はしないものです。

最初に行ったのは元部下の送別会を少人数でやった時だったのですが、そこで気に入って、ランチもやっているということだったので行ってみたら、すっかりハマってしまったということです。定食でも飲みでも行けるお店なのですが、2階席部分を貸切で利用することもできるようなので、いつか職場の飲み会で利用するように推薦したいと思っています。さすがに最近通いすぎて、ランチの時にいるお姉さんには覚えられてしまっていると思うのですが、夜はいないようなので、ちょっと助かるような、少し寂しいような気もします。