Windows用のアーカイブアプリケーションであるExplzhの作者、鬼束裕之氏が2月10日に亡くなっていたことが明らかになりました。

Explzhは当初シェアウェアとして公開されていて、私もその最初の頃に購入して便利に使っていたのをよく覚えています。1500円ほどの価格だったのではないかと思いますが、シェアウェアという形態のソフトウェアを購入したのは後にも先にもこのExplzhだけだったと思います。それだけ価値のあるものだと思ったわけですが、WindowsのExplorerによく似たインターフェースで「書庫」の操作が容易にできて非常に使いやすく、またDLLによって様々なアーカイブ形式に対応できるというのも便利でした。

その後、2007年以降は非商用利用が無料となったこともあり、使っていたという人も多いのではないでしょうか。今はExplorer自体でZIPなどには対応できるようになっていますし、ストレージ容量が大きくなって圧縮率にそれほどこだわる必要がなくなったことからアーカイブ形式も普通はZIPを使えばいいというような感じになっています。このため、Explzhのようなアーカイバーにはあまり需要がなくなっているのではないかと思いますが、ついひと月前までバージョンアップが行われており、昨年末には節目となるバージョン10に到達したところでもありました。

「新規開発及びサポート対応につきましては、当面の間休止させていただきます。」とのことですが、今後はどうなるのでしょうか。どう扱われるかは、もちろんご本人の遺志を最大限に尊重したいと思いますが、GitHubなどでソースコードを公開してオープンソース化するというようなことにはならないでしょうか。なぜかWindowsのソフトウェアはオープンソース文化と馴染みが良くないようですが、ソースコードがこのまま日の目を見ないままとなってしまうよりは、広く公開して鬼束氏のコードが受け継がれていくというのも良いのではないか、と勝手ながら思います。

どのような理由で亡くなられたかなどは一切不明ですが、数年前に脳腫瘍の手術を受けられているということで、それでも開発を続けられてきたというのは凄いことです。「使ってくださるユーザさんがいる限りは、 自分が死ぬまで開発を続けてしまおう。そんな気概で取り組んできました」と言われていたとのことで、まさにそれを全うされたということになるのではないでしょうか。今年は公開からちょうど30年となる節目の年となりますが、ご本人は満足されたでしょうか。安らかに眠られることを祈りたいと思います。お疲れさまでした。