Explzh for Windows今でも衰えることのない使い勝手の良さ

私が自宅でWindowsを使うようになったのはWindows 95が出てしばらくたった1997年末頃、CPUにはPentium II 233MHzというカートリッジ型のものを使用し、インターネットにはテレホーダイを使用して接続していた、ということで今から考えると相当昔のことのように感じられてしまいます。それからほぼ10年経った今、どう良くなったのかはよくわからないもののWindows Vistaが発売され、CPUクロックは10倍程度に高速化されて性能比はさらにその数倍になり、インターネット接続も光ファイバーが一般にも普及してきています。

このまさに一昔前の頃に私が初めて登録・購入し、それ以来現在までずっと使い続けているシェアウェアがあります。シェアウェアというのは何となくがめついような印象のものが多く、これまでにも数えるほどしか購入したものはないのですが、この「Explzh for Windows」は基本的な使い勝手、進化し続ける機能、迅速なサポートなどあらゆる面で満足できる素晴らしいものです。

Explzh for Windows はエクスプローラライクな Windows 用の圧縮・解凍ツールです。 書庫ファイルをエクスプローラと同じ操作感で解凍・圧縮操作をおこなえるのが特徴です。

というものなのですが、フリーのものも数多いアーカイバという分野でのシェアウェアというのもどうなのか、というのもあるでしょう。しかし実際に試使用してみると実に使いやすく、1500円という登録料には全く躊躇する必要がないように感じられました。

これ以来私はずっと愛用を続けてきたのですが、その後のアップデートは全て無料で行うことができ、サポートの手間も考えると1500円というのは安すぎるくらいで全く割に合わないのではないかと思うようになりました。また、多少でも金を取ってしまうと責任がつきまとうようになりますし、わずか1500円でもそれを払っただけで「お客様」的な横柄な態度で対応を要求するような人まで出てくるので、端で見ていてこちらまで辛くなることもありました。そんなことも積み重なってということもあるでしょうが、サポート用のメーリングリストを通じてExplzhがフリーウェア化されたということが知らされました。

Explzh をフリーウェア化いたしました。
正規登録して使用してくださった方々には恐縮いたしますが、
今後、Explzh は無料ですので、お知り合い・友人にも、無料のアーカイバ
とご紹介いただけたらありがたく存じます。

ということなので私もここで遠慮なくご紹介したいと思うのですが、このExplzhの一番の特徴はExplorerによく似たインタフェースであるということなのですが、それと並んで非常に特徴的かつ便利なのが「アーカイバDLLの自動アップデート」という機能です。Explzhは、圧縮・展開機能の部分を独立したランタイムライブラリDLLとして供給するという統合アーカイバプロジェクトに対応した、もともとはユーザインタフェース部分のみと言っていいようなソフトウェアでした。このため、圧縮・展開という根本的な機能については各圧縮方式のDLLを集めてきてインストールする必要があり、またそれらがアップデートされるたびに逐一ダウンロードし直さなければならず、これがちょっとした手間だったのですが、Explzhではこの一連の作業を完全に自動化してしまうという画期的な機能を取り込んでしまったのです。これにより「統合アーカイバプロジェクト」の最大の弱点は消え去ってしまうことになり、それをほとんど意識することなく使えるようになってしまいました。この機能が実装されたときには私も相当な衝撃を受けたのを今でも覚えています。

アーカイバという単純な機能のソフトウェアなのですが、このほかにも積極的に機能の取り込みを行っていて、不具合にも迅速に対処してもらえるのでかなり頻繁にアップデートが行われています。私も全ての機能を把握できていないので詳細についてはソフトウェア情報のページをご覧いただいた方がいいと思いますが、これが無料になってしまった今、たくさんの人に使っていただきたいと思います。まあ、フリーウェアといわず本来のシェアウェア、今ではドネーションウェアなどと言われているような鬼束氏に感謝を伝えられるような形にされても良かったように思いますが、きっとメール一本でもモチベーションには繋がるでしょうね。私も何らかの形で謝意を伝えたいような気になっていますが、この記事一本でも目に入ればいいでしょうか…