Hollywood Dream The Rideおととい日曜日の大阪は時折パラパラと小雨の降るあいにくの天気だったのですが、母と姪がせっかく来ているのだからどこかに遊びに行こう、ということでまたしてもユニバーサル・スタジオ・ジャパンへ行ってしまいました。年間スタジオパスがあるからとついホイホイと行ってしまうものの、行けば行ったでそれなりにお金はかかるものなのですが、今回は母というスポンサーもいるので安心です。USJといえば先月新しいアトラクション「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド」がオープンしたところで、これを目当てにたくさんの人で混み合っているかとも思ったのですが、どうせ3歳の姪が楽しめるアトラクションは限られているので、パーク内の雰囲気を味わうだけでもそれなりに楽しいだろうと行ってみることにしたわけです。

今回は今年に入って3回目のUSJになるのですが、これまでの2回はオープンの時間に合わせて行ったものの、ゲートの行列で30分近くロスしてしまったり、どうせアトラクション1つで昼になってしまうからということで、ちょうど昼にパーク前に着いて、そのまま入らずにユニバーサル・シティウォークへ向かってマクドナルドで昼食を買ってパーク外で食べ、それからおもむろに入ることにしました。オープン直後はチケット売り場などもかなりの行列ができてしまっていますが、昼頃になると並んでいる人もいないので母のチケットをすぐに買うことができ、かなり効率的だったように思います。また、USJはパーク内のレストランに不満があるので、マクドナルドで安心・安価に済ませることができたのも良かったです。しかし、似たようなことを考える人は多いようで、パークからユニバーサル・シティウォークの方へ昼食を食べにゾロゾロと出てきていて、マクドナルドはかなりの混雑でした。パーク内にマクドナルドがあれば大繁盛間違いないのでしょうが、色々問題があってそうは行かないのでしょうね。

さて、今回はみんなでゆっくりと過ごすつもりで、ハリウッド・ドリーム・ザ・ライドも混んでいて乗れやしないだろうと思っていたのですが、母が「一人で乗ってきたら?」と言ってくれたので遠慮なく楽しませてもらうことにしました。このアトラクションは通常の列とユニバーサル・エクスプレスの列の他に、シングルライダーという一人の人用の列があり、通常の列が120分程度の待ち時間なのに対し、一時は50分程度の待ち時間の表示になっていました。他のアトラクションでも待ち時間が1時間を超えるのはざらですから、最新のアトラクションで50分なら全く問題ないだろうと思っていたものの、私が乗ろうとして乗り場に向かうと「85分」という表示になっていました。通常の列は120分ということなのでお得感はわずかな感じがしてやっぱりやめようかとも思ったのですが、せっかくのチャンスだからということで気を取り直して並んでみました。

結果的にこれは大正解で、実際に私がコースターに乗り込んだのはそのわずか20分後のことでした。「85分」というのはいったい何の時間なのかとそのいい加減さには呆れてしまいますが、もちろん腹が立ったりするわけはありません。このアトラクションは1列に4人が座るようになっているので、シングルライダーというのは3人連れなどで余った席を埋めるための列なのですが、たまに5人組などがどう分かれようかとモタモタしているとシングルライダーをまとめて4人座らせてしまったりするので、それで一気に消化されてしまうわけです。コースターの乗り場が2つあって非常に回転の速いシステムになっているので、スタッフも客ものんびりしている暇は全くないようでした。

ということで思いのほか早くやってきたお楽しみに興奮しながらいそいそとコースターに乗り込み体を固定すると、まずは選曲です。このライドは走行中に音楽を聴くことができ、その曲を洋邦織り交ぜた5曲の中から各自が選ぶことができるようになっているのです。私はとりあえずBon JoviのHomebound Trainを選びました。コースターがスタートするとアナウンスの後に曲がスタートしますが、一人一人のシートの耳元にスピーカーが付いているので隣の人が聴いている曲と混ざってしまったりすることもありませんでした。

スムーズに走り出したコースターはまず上昇を始めますが、この角度がかなり急です。あまり余裕のないパーク内なので必然的なものなのかもしれませんが、逆にただ者ではない感じがして悪いものではありませんでした。その後のファーストドロップも大きな角度が付いていて一気に加速しますが、走行が滑らかで振動や騒音がかなり抑えられているためか、恐怖感はあまり感じないのではないでしょうか。まあ、私はおそらく国内のコースターで怖いと思うことはないのではないかと思いますが…その後もパークのゲート付近から中央のラグーンまで滑るように走りますが、アップダウンと共に何度もゼロGを体験することができます。終わってみると新感覚コースターというキャッチコピーも納得の、これまでになく爽快な、非常に素晴らしいコースターで、スリルばかりがコースターの醍醐味ではないということを改めて思い知らされました。

それにしても最新のアトラクションがわずか20分の待ち時間で、というのは何とラッキーなことでしょうか。実は終わったあと、どこにいるかを聞こうと妻に電話したものの出る気配がないもので、立て続けにもう一度列に並んで乗ってしまいました。今度のBGMはEminemのLose Yourselfでノリノリでしたが、こうして音楽が楽しめるほど静かなのはレールの中に砂が詰められていて、反響音を抑えているからなのだそうです。そういえば屋内のコースターであるスヌーピーのグレート・レースもかなり静かですが、同じ技術なのかもしれません。

ちなみにこのコースターが素晴らしいのはこれだけではありません。車体にたくさんの白色LEDが仕込まれていて、キラキラと瞬くように光るようになっているので、暗くなってから遠目に見ると星が流れるように光ってとても綺麗なのです。これは実にファンタジックな演出で、ただの遊園地の乗り物とはひと味もふた味も違うわけです。国内の他のどこでも味わうことのできない、とても素敵な体験ができるこの「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド」、これからUSJを訪れる方には必ずや楽しんでいただけるものと思います。私も今度乗るときは一人ではなく誰かと乗りたいものですが、子供はまだ乗れませんし、シングルライダーでないと列も長いので当分は仕方ないかもしれません。