昨日は月に一度の映画の日、ということで、仕事を早めに切り上げて隣町のシネコンでKeanu Reeves主演の「Constantine」を見てきました。数日前に急に思い立って観に行ってみましたが、なかなかいいものでした。とはいっても、どうせレイトショーでしか観れないので、映画の日でなくても1200円で済むのですが、きっかけがないとなかなか行けないのでよしとしましょう。

既存の映画館の反対があるのか地元にはシネコンがないので仕方ないのですが、わざわざ30km走って行く自分もどうかな、とは思います。しかし、子供が見る映画なら別に構わないだろう、と思って地元の映画館にドラえもんを観に行ってみたことがあるのですが、子供にとってこそ大問題だったのが場内の傾斜がゆるいせいで前の席の背もたれが邪魔でスクリーンが見えないということで、それ以来二度と行くものかと決めています。

それはさておきConstantineですが、Speedの大ヒットで一躍トップスターとなったKeanuの、The Matrix三部作以来の大作ということでそれなりに気合いが入っているようですが、日本ではあまり話題にも上っていないようです。というのも、観てみればわかることでしたが、完全にキリスト教的世界を下敷きにしているので、キリスト教に馴染みのない人にはさっぱりわからないところもあるためではないでしょうか。もちろん、Passionのような宗教映画とは全く違うので、ファンタジー・アクション(?)作品として観ればそれなりに楽しむことはできるでしょうが、「Gabrielって誰?」とか「ナチスの旗に包まれていたアレにどういう意味が?」というような疑問には一切説明がないのでスッキリとはしないでしょう。

Keanu演ずるJohn Constantineの役どころは何となくThe MatrixのNeoとダブって見えてしまうところがありますが、タバコの吸いすぎで肺癌に冒された余命1年のヒーローという微妙な役をうまく演じているかと思います。ヒロインAngela & Isabel Dodson役のRachel Weiszもなかなか硬派な感じで、X-FilesのDana Sullyに似たイメージを受けました。ありがちなラブ・シーンが全く無いというところもよかったです。

私が特に気に入ったのは地獄の世界の描写です。当然CGバリバリなのですが、現実の風景をベースに加工してあって、ひょっとしたらこんな風景なのかもしれない、と思ってしまいました。地獄にいる悪魔も当然CGですが、脳の部分が陥没しているおぞましい姿です。人間界にいるhalf-breed(混血)の本当の素顔もドロドロとしたおぞましいもののようです。

物語はテンポよく進み全く飽きることなく観ることができましたが、適度に緩急が付けられているので見ていて疲れてしまうようなこともありませんでした。冒頭に登場する聖槍が話の合間に数カット挿入されるだけでなかなか本筋に絡んでこないので、いつどういう形で登場することになるのかという謎を残しながら進んでいくというのもポイントなのかもしれません。実はそれほど期待せずに観に行ったのですが、個人的にはかなり満足度の高い映画でした。

ここまで中途半端にネタをバラしておいてなんですが、もしこれから観に行く予定の方がいたらスタッフロールの後に1シーン残っていますので気を付けてください。大した内容ではありませんがこういう映画がたまにあるということもあって、私はスタッフロールも作品の一部と思って必ず最後まで観ることにしています。