H.G.Wellsの原作から100余年の歳月を経て、Stephen Spielberg監督の手で再び映像化された「宇宙戦争」こと”War of the Worlds”を観てきました。例によって21:30から始まるレイトショーなのですが、今日は金曜日かつ映画の日ということで、封切り直後なので一番大きなホールなのに結構混んでいました。この夏の話題作ですが、私は「どうしてこんなに騒がれるのだろう?」とあまり期待せずに行って、すっかり楽しんで帰ってきました。

最近はプロデューサーとしても活躍しているTom Cruiseが主演ですが、ほとんど全編を通して彼とその娘役のDakota Fanningを映し続けていました。どうもTom Cruiseって頭があまり良くないように見えてしまうのですが、実際はそんなことはないのでしょうね…そういう役なのでしょう、きっと。

映像はさすがスピルバーグの大作だけあって、エイリアンの登場場面や襲撃場面などはかなり迫力あふれるものとなっていました。しかしそれ以上に私が素晴らしいと思ったのは音響の方で、あまりの迫力に思わず体が動いてしまうほどでした。特にマシーンの発する何かの警告音のようなものが、ゴジラの吠え声と同じようなものだと思いますが、何とも言えぬ重みを感じさせる音で気に入ってしまいました。

この作品は「家族愛」がテーマだということですが、それについては上手く描けているのではないかと思います。ただ、あれだけ多くの人が殺されていってしまっているのに、彼らだけ無事でいられるのかというところにちょと無理があるかな、というところでした。また、導入部分が丁寧すぎたのか、後半にいくに従って展開が加速していってしまい、結末が少々呆気ない感じがしてしまったのが残念でした。しかし、全体的には映像と音響の迫力で満足度は高かったのではないかと思います。

予告やパブリシティでは全くエイリアンやマシーンの姿を見せなかったということで、想像力を掻きたてながら観せることができたというのは勝因かもしれません。ということで、これから観る人ががっかりしてしまわないように、公開直後ということもありますが今回はなるべくネタバレにならないように気を付けてみました…