Eternal Sunshine of the Spotless Mind某巨大掲示板でKirsten Dunstの応援スレッドを探してみたもののアンチスレしか見付からず寂しい思いをしてしまった私ですが、それにもめげずKirstenの出演作を探して観ています。まあ、わざわざアンチスレを立てる人がいるということは、それだけ注目されているということでもあるわけで、人気の裏返しということにしておきましょう。ということで今回観てみたのは「エターナル・サンシャイン」というちょっと変わったロマンティック・コメディ作品です。

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公式ウェブサイトやDVDのパッケージ写真を見るとホットな恋愛作品のように見えてしまいますが、実際にはかなり風変わりな脚本の作品です。この作品は昨年度のアカデミー脚本賞を受賞しているということでなるほどという感じですが、かなり凝っています。設定としては辛い別れを経験した男女がそれぞれ互いの記憶を消去する特殊な手術を受け…というようなSF的な要素もある話なのですが、凝っているのはその設定だけでなく、物語が時系列順に並んでいないことで混乱させられるのと、記憶除去手術中の主人公Joel Barishの意識の中の様子が描かれている時間が大きなウェイトを占めるということによります。

主人公Joel役はJim Carreyで、彼のおかげでかなりコメディっぽい作品になっているのですが、なかなか味のある演技で彼の個性がかなり活きています。Joelの恋人Clementine役はタイタニックで有名になったKate Winsletということで、私はタイタニックはまだ観ていないので知らなかったのですが、奇抜な色に髪を染めた個性的な女性をとてもキュートに演じていて好感が持てます。またLotRのFrodoことElijah Woodがストーカーっぽい怪しい男の役で出演しています。
Kirsten Dunst as Mary
個人的に注目のKirsten Dunstはあまりいい役ではなかったのですが、最初にクリニックの受付役として白衣を着て髪をアップにして登場したときにはかなりグッと来てしまいました。私は制服には特に興味はないのですが、うなじフェチなのでこういう髪型にはとても弱いのです…それはともかく、ちょっと汚れ役に近い役どころだったのですが、ストーリーの上ではなかなか意味のある役なので良かったです。

ちなみに原題の”Eternal Sunshine of the Spotless Mind”というのは作品中でKirsten演じるMaryが引用するAlexander Popeの一節

How happy is the blameless vestal’s lot!
The world forgetting, by the world forgot.
Eternal sunshine of the spotless mind!
Each pray’r accepted, and each wish resign’d …

からきていて、「真の幸福は罪なき者に宿る」という意味なのだそうですが、ただ「エターナル・サンシャイン」なんて言ってしまうと何の味わいもなくなってしまいますね。かといってどういう邦題を付けるべきだったのかというと難しいのですが…