Interview with the Vampireこのところ単なるミーハーなKirsten Dunstファンと化している私ですが、彼女を語る上で欠かすことのできない作品の一つが今回観た「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」です。

ある一人のヴァンパイアLouisが、自身の200年にわたるヴァンパイアとしての半生をインタビューに答える形で語っていく内容を綴った物語になっているのですが、非常に淡々と語られるその内容はヴァンパイアである彼の一人称という珍しい形であるということもあり、ストーリーとして非常に面白いものでした。18世紀末のアメリカから始まり、19世紀になってヨーロッパに渡ってからの映像もとても美しく、ヴァンパイアの華やかな夜を感じることができました。

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
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語り手であり、人の血を吸い命を奪わなければならないことに対する苦悩を抱えながら生き続けるLouisの役にはBrad Pitt、彼をヴァンパイアにしたLestat役はTom Cruise、ヨーロッパに渡ったLouisが出会った生存する最高齢のヴァンパイアであるというArmandにはAntonio Banderasという非常に豪華な顔ぶれのキャスティングとなっており、それぞれ個性的なヴァンパイアを美しく演じています。そしてKirstenはというと、子供の頃にLouisとLestatにヴァンパイアの世界に引き込まれ、その体は成長せずに子供のままで内面は年月に従って成長し大人になっていく、という非常に難しい役どころのClaudiaを演じています。
Interview with the Vampire
Kirstenについて色々調べてみるまではまさかこんな作品に出ていたとは知りもしなかったのですが、非常に重要な役どころを見事な存在感で演じていて、豪華な俳優陣に全く引けを取ることがありませんでした。この時Kirstenは11歳であったということですが、2周りも違うような他の俳優らを相手に堂々と渡り合う姿で、いくつもの賞を獲得したというのも納得できます。この作品によってその後の彼女の活躍は約束されたと言っていいのでしょうが、単に実力が発揮されただけとも言えるので彼女にとっては必然的なものであったのかもしれません。まあ、今の私が彼女にひいき目になってしまうのは仕方のないことなのですが、言い過ぎでしょうか?

ここ最近もヴァンパイアの伝説を題材にした作品が数多く公開され、それぞれヒットしているのですが、こうして様々な形で描かれ、語られ尽くしているようにも思えるのに次々と新しい作品が生まれてくるということは、欧米人にとっておとぎ話の定番中の定番であるということでしょうね。しかもホラーだけでなくアクションやこの作品のようなロマンティックな作品にも応用できてしまう、とても便利なキャラクターです。日本にはヴァンパイアほど重宝するキャラクターはいないのではないかと思いますが、これもヨーロッパの歴史の深さによるものでしょうか…