竹田城跡

竹田城跡そこにないからこその良さもある。

世の中にはいろいろなもののマニアがいて、なかなか理解できなかったりする場合もありますが、私の職場に「城跡マニア」だという人がいます。初めに聞いたときには「城」ではなく「城跡」なのだと言うので「そんなマニアもいるのか」と驚いたものですが、よく良く考えてみれば日本にまともに残っている城は限られた数でしかありませんし、その残っているものにしても城として使われているわけではないので城跡のうちと言えるでしょう。また、実は城跡マニアという人はそう珍しいものではないらしいということもわかりました。

さて、その職場の城跡マニアですが、全国の城跡を数百箇所も廻っているそうなのですが、その中でも一番のおすすめは兵庫県朝来市にある竹田城跡なのだそうです。自宅から目と鼻の先、県内のそんな近くにあるところが一番というのは単に行きやすいからなのかと思ってしまいましたが、決してそういうわけではないと言います。また、その後調べてみるとたしかにその評判は高いようなので、ぜひ一度行ってみなければと思い続けて何年も経ってしまったのですが、つい先日目的もなく休暇を取った時にふと思い立って一人で行ってきました。

この竹田城は和田山の市街地から高く見上げる山の頂にあり、秋から冬にかけては眼下に雲海が広がるため、その幻想的な眺めから「天空の城」とも呼ばれています。今回は時季的にその光景を見ることはできませんが、新緑の鮮やかな季節なのでそれはそれで良いのではないかと思います。当日は空が青く晴れ渡った気持ちのいい天気だったので、途中コンビニで弁当を買ってその眺めの良い山頂で昼食にしよう、と11時頃に駐車場に到着したのですが、さすがに平日だったので停まっている車は3台だけで、ひっそりとした雰囲気でした。

駐車場からは少々急な山道になっている近道と、舗装された車道になっている回り道とがあるのですが、山歩きに慣れている人、あるいは特に山歩きをしたいという人でなければ大手門跡に回る回り道の方がおすすめです。私は行きはのんびり回り道で、帰りはさっさと近道で戻ることにしたのですが、回り道と言っても15分程度のものですし、帰りに近道ですれ違う人たちはみなゼエゼエいって大変そうで休み休み登っていましたから、距離的な差は大きくても時間差は5分ほどのものではないでしょうか。

もうひとつの注意点は、上に登ってしまうと案内表示が全くないので、元来た道以外はどちらへ行くと駐車場へ戻ることができるのかわからないということです。下へ降りるような道はいくつかあるのですが、へたをすると城下の竹田駅の方まで降りることになってしまうのではないかとビクビクしてしまいました。結局私は人が歩いてくる方向をたどって見つけた道で、登ってくる人に確認したのですが、たまたま誰も来ない時だったら元の道を戻るのが賢明だったでしょう。

さて、戻るときの話を先にしてしまいましたが、大手門にたどり着き、そこから青空を背景に見上げる石垣にはちょっとゾクゾクきてしまいました。その時点で「これか!」という感じだったのですが、さらに上がっていって眼下の景色とともに天守台が見えると、爽やかな風が吹いているのもあって実に爽快なものです。天守台に登ると今度は山の地形に合わせて作られた曲輪と、その後ろに円山川沿いの家々や道路が見えて、自分が何かを征服したかのような気分になれます。

その後私は南千畳の先端の眺めのいいところで昼食にしましたが、大して美味しいわけでもないコンビニ弁当もこういう所で食べると格別です。ちょっと天気が良すぎてじっと座っていても汗ばむほどでしたが、澄んだ空気と風が心地よく、ピクニックには格好のスポットでしょう。実際週末にはもっと沢山の人が来るでしょうし、12時を過ぎる頃には続々と人が上がってきていました。

ということで、今回はひとりで行ってきたのですが、次回は家族を連れて、ちょっと下の方からハイキングを兼ねて行ってみるといいのではないかと思っています。竹田駅のすぐ裏から登山道が始まっているので、たまには鉄道でのんびり行ってみるのもいいかもしれません。

上からの眺めは何しろ爽快で、やはり城跡マニア一番のおすすめだというだけのことはありました。私からもおすすめします。

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