Lord Voldemortこれで終わりなのかと思うとちょっと寂しい。

「これが、最後。」というコピーのとおり、ついにシリーズ最終作となった「ハリー・ポッターと死の秘宝PART2」ですが、長男は一足先に学校の友人らと集団で観に行ってしまったので、妻と次男と3人で観に行ってきました。

Daniel RadcliffeHarry Potterの役を射止めたのはもう10年も前、当時11歳の可愛らしい少年だったDanielもすでに22歳の立派な青年になってしまいました。原作では主人公HarryらのHogwartsでの7年間の生活1年につき1巻のペースで構成されていますが、映画は毎年1作ずつ製作するわけにもいかないのでその間にどんどんDaniel他生徒役の子らが成長して行ってしまうのではないかと危ぶまれました。また最終巻の「ハリー・ポッターと死の秘宝」では映画が2部作になってしまいどうなることかと思われましたが、なんとか10年間で抑えることができ、それほど大きな違和感を感じずに済みました。

これまでの8作にわたり、主な登場人物は同じ役者が演じてきていることで、特に子役については観客も一緒に成長を見守ってきたような気がして、今作での完結にあたっては感慨もひとしおといったところではないでしょうか。シリーズ中盤辺りからNeville Longbottom役のMatthew Lewisあたりの成長ぶりはかなり目立っていましたが、それ以外のメンバーも1作目などと見比べるとあまりの成長ぶりに驚いてしまいます。Hermione GrangerことEmma Watsonなんてすっかり綺麗な大人の女性になってしまいましたからねえ。
Bellatrix Lestrange
また本作でも存在感が著しいのがBellatrix Lestrangeを演じているHelena Bonham Carterです。この人は今更語るまでもなく数多くの作品に出演していて、そのそれぞれで非常に濃いキャラクターを演じているわけですが、このシリーズでもBellatrixを演じられる人が他にいるとは思えないほど完璧な配役です。まあ他の女優さんが演じていてもそれなりではあるのでしょうが、Bellatrixというキャラクターの存在感はここまでのものにはならなかったでしょう。

ということでようやく作品自体の話になりますが、最終作ということでついにLord Voldemortとの戦いに決着が着くことになります。しかし、そこに至るまでの間に数多くの犠牲者を出すことになってしまい、児童書が原作とは思えない展開です。すでに原作を読んでいる人にとっては特に意外なこともないでしょうが、それにしても映像として愛着を感じていたあの人達がなくなってしまうとは… 最終巻が2部作になったことで原作にかなり忠実に、細かいところまで描かれているのは良いところではないでしょうか。6巻まではかなり端折られているように感じましたからね。

また今作はシリーズ初の、ということは最初で最後の3D版も公開となっています。私は特に3Dにはこだわっていなかったのですが、2D版は時間が合わなかったため3Dで観ることになりました。前作は途中まで3D化を進めていたものの公開時期に間に合わなかったため断念した、ということだったので少々期待していましたが、まあやはり3Dでなくてはならないというほどのものではありませんね。ただ、3D版の場合はデジタル上映になるのでその分映像がクッキリしていたような気がしないでもありませんが、それはやはりただの気のせいかもしれません。

ということで、3D版の是非はともかく、Harry Potterファンならやはり観ないわけにはいかないでしょう。しかし、原作はおろか映画も前作まで全く観ていないというような人は観ないでしょうね。さすがにいきなりこれを観ても何がなんだかというかんじでしょうが、予習をするにしてもこれまでの7作をすべて観てからとなると大変ですね。まあそれぞれ楽しめるのでそれも悪くはないと思いますが。