Vampires Suckやっぱり元ネタを知らないと。

アメリカのティーンエイジ女子の間では「ハリー・ポッター」シリーズを超えたヒットになっているという「トワイライト」シリーズ、「ハリー・ポッター」と同様原作最終巻「ブレイキング・ドーン」は2部作として映画化されるということで、その前編がまもなく公開されようとしており私も楽しみにしているところです。いい年したオッサンのくせにオカルト好きなせいでこのシリーズも大好きな私は、これまでの映画も見始めると何度でも見入ってしまいます。一作目とそれ以降では映画としては全く別物と言えるものですが、私が特に好きなのはやはり一作目です。あれだけのヒットとなったのにどうして監督を交代してしまう必要があったのか、全く理解できませんが、大人の事情というものでしょうか。

さて、そんな「トワイライター」のための、なのかトワイライターを茶化すためのものなのかわかりませんが、この「トワイライト」シリーズを元ネタとするパロディ作品「ほぼトワイライト」というものがあるので、トワイライトファンを極めるなら観ておかなくてはならないだろうとレンタルしてみたところ、思っていた以上に楽しむことが出来ました。

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「トワイライト」に出てくる様々なシーンを元にあちらこちらに悪ふざけが仕込まれているので、登場人物に感情移入していたりする人など気分を害してしまう人もいるかと思います。しかし、その元ネタが何であるのかを知っていないとちっとも面白く無いでしょうから、それなりに「トワイライト」が好きで観て、覚えている人でないと十分に楽しむことはできないはずです。元ネタが好きで、しかも好きなキャラクターらをコケにされても笑って許せる人でなければならない、ということでパロディ作品というのはもともと狭いターゲットを狙わなくてはならないわけですね。

ヒーロー二人はEdwardとJacobというそのままの名前で出ていますが、それ以外のキャラクターはIrisやRosalynなどとちょっとずつもじられた名前になっているのはなにか理由があるのでしょうか。ちなみにヒロインはBella SwanからBecca Craneという名前になっています。しかしそんな名前よりも面白いのが、微妙によく似た役者を使っているところで、Beccaの父親Frankが最初に登場するパトカーを運転するシーンは同じシーンのCharlieにそっくりです。そんなところも元ネタを知らないと全く何ということのないシーンですが、しっかりと作りこまれているわけです。

ストーリーというものがあるのかどうなのかよくわかりませんが、一応「トワイライト〜初恋〜」と「ニュームーン/トワイライト・サーガ」を合わせたような内容になっています。が、まあつくづくバカバカしいばかりで、どうでもいいかもしれません。ただ元ネタとしてはこの前半2作品が使われているということになります。そうなると後半についてもパロディ化してくれないものかと期待してしまうものですが、それは元ネタの方のヒット具合次第ということになるのでしょうか。

ということで、普段はほとんどパロディ作品を観ることがない私ですが、楽しんで観ることが出来ました。それも元ネタをよく知っているからこそなので、今後他にも好きな作品のパロディ版が出たときにはぜひ観てみたいと思います。パロディ作品というのはそれを作る人も元ネタを愛していないとできないでしょうからね。