映画にも音楽にも。
最近は音楽を聞くためのオーディオ装置としてはiPodなどのポータブルな機器が一般的となってしまい、コンポというのは20世紀の遺物となってしまっているのでしょうか。かつては自分の好みと予算に合わせた機器を組み合わせて音楽を楽しんでいたものですが、家電量販店などのオーディオコーナーもiPodドックコネクタ付きスピーカーなどが幅を利かせているようです。
一方、進化したのはホームシアターのためのオーディオです。DVDやBlu-rayによっていわゆるサラウンドがある程度一般的なものとなって、3つ以上のスピーカーで立体的な音響を構成している家庭も珍しくなくなりました。私も映画を観るのが好きなので自宅でも迫力のある音で楽しみたいと思っていたのですが、なにしろマンション住まいだったので配置スペースと防音の上で問題があり断念していたのでした。
しかしアメリカに来てからは置く場所などいくらでもありますし、隣家とも10m以上離れていますのでよほど大きな音で鳴らさない限り迷惑になることもないでしょう。ということで、以前から欲しいと思っていたサブウーファーの購入に踏み切ってしまいました。といってもそう高価なものではありません。日本では単体のサブウーファーの選択肢が非常に限られていて、リーズナブルな価格のものがあまりなかったのですが、アメリカではAmazonでもいくつも見つかります。その中から選んだのはPolk Audioという会社のPSW111という$200台の製品ですが、日本のAmazonではだいぶ高くなりますがこの並行輸入品が購入できるようです。
Polk Audio (-)
ISBN/ASIN:B000P0528U
この製品に決めたのはAmazonの売れ筋の順に見ていって「100V電源でも使えること」という消極的ながら帰国後を見据えた重要な基準によるものです。アメリカの120Vに合わせた機器も多くの場合はそのまま100Vで動作するものですが、妙なリスクを背負いたくはありませんし、かといっていちいち変圧器を使うのも非効率です。
あとは比較的大きな筐体になるので見た目のデザインも重要な要素です。シンプルであまり目立たないものが良かったので、社名ロゴのプレート以外は真っ黒で、クリーンな立方体というデザインはなかなか魅力的でした。大きさは一辺が30cm前後のほぼ立方体ですので、ちょうど昔の12インチのLPレコードくらいの大きさです、といっても今の人には全然わからないでしょうね。
早速アンプのサブウーファー出力につないで電源を入れ音を出してみましたが、そんなにびっくりするほどの重低音が出てくるわけではありません。しかし、試しにこのサブウーファーのスイッチを切ってみると、今まで十分幅広い音が出ていると思っていたスピーカーの低音がこんなに薄かったのか、とその時になって驚いてしまうのです。カットオフ周波数とボリュームはこんなものかな、と適当に調整しただけですが、うるさすぎず程よく効いているという状態に合わせることができました。また当然ですが、このスピーカー自体の電源は入力に合わせて自動的にオン・オフする設定にできるので、無駄な電力を使う心配もいちいち入り切りする面倒もありません。
ということで、音楽を聴いたりや映画を観るときにはもうこれなしではいられない、というくらいの満足度ですが、実はサラウンドアンプは持っていないのでサラウンドを楽しもうと思うと結構大きな出費になりそうで、きっとそれは我慢することになるでしょう。まあやっぱり帰国後のことを考えると置き場所はありませんし、仕方ないでしょう。ま、先のことはわかりませんが。