写真を見るこれからのかたち。
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私の母は旅行が趣味で、毎年のように海外へ出掛けています。それはもちろん構いませんし、元気で活動的なのはとても良いことなのですが、唯一困るというか面倒くさいのが旅先で撮ってきた写真をスライドショーのDVDにしてくれと言ってくることでした。まあ私はそれほど手間を掛けずに作る方法がわかっていたので気安く引き受けていたのですが、実家とは離れたところに住んでいるせいで頼む方も面倒くさいのか最近は弟の方にその矛先が向いていました。弟は弟で凝り性なので手間をかけるので余計に面倒くさいのではないかと思っていたのですが、その弟も最近転勤になってしまったということで、先日実家に帰った際に「これからどうしようか」という相談を母から受けました。

そこで即座に思い出したのがバッファローの「おもいでばこ」という製品のことです。実際には名前が思い出せずちょっと調べる必要があったのですが、ともかく誰かのブログで高評価だったのを覚えていたため、これがお誂え向きなのではないかと思ったわけです。この製品はどういうものかと言うと、一言で言えばフォトストレージと呼ばれるジャンルの製品です。しかし、ストレージと言うと保存することが主な目的になりますが、おもいでばこはあくまで「写真を見るために保存する」というところが特徴的です。

とはいえ私も使ったことがあるわけではなかったのですが、ウェブサイトなどを見ても母にも使えそうなくらいシンプルな操作である程度のことができそうなので、父のPCを買いにヨドバシカメラに行くついでに購入し、私の滞在中にセットアップと使い方の説明を済ませようということになりました。ハードディスクの容量が1TBの製品と2TBのものとがありますが、動画も入れるというわけでなければそれほど大きな容量は必要ないだろうと、1TBのものを選びました。ただ、これは後で増設ができないようなので少々慎重に選択する必要がありそうです。

BUFFALO おもいでばこ 11ac対応モデル 1TB PD-1000S
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セットアップと言っても物理的な接続は大したことはなく、テレビとHDMIケーブルで接続し、電源アダプターを繋げるだけです。インターネットとの接続もあると使える機能が増えるのですが、Wi-FiはWEPに対応していないため、実家のWi-Fiの設定を変えるのが手間だったため有線LANで接続して済ませてしまいました。本当はWPA2にでも変更すべきなのでしょうが、Wi-Fiルーターの設定方法がすぐには分からなかったので今回は諦めました。電源を入れると設定が始まりますが、特に難しい項目はなく、ほとんどのことは自動的に検出して設定してくれます。付属のリモコンで選択肢を選ぶだけですし、PCの初期設定などに比べれば圧倒的に簡単です。

写真の取り込みも非常に簡単です。本体正面のスロットにSDカードを挿入し、その右にあるボタンを押すと画像ファイルが自動的に取り込まれます。写真は撮影日時に応じて整理されるので、取り込みの順序を気にする必要はありませんし、すでに取り込まれているファイルが重複することもないので、何も気にせず差し込んでボタンを押すだけの簡単操作です。

取り込んだ写真を見る方法はいろいろありますが、「最近取り込んだ写真」や日付など何らかの分類で写真の一覧を表示している状態でリモコンの「スライドショー」ボタンを押せば、それらの写真のスライドショーが即座に始まります。また、アルバムを作成して分類していくことも可能で、それらのアルバムごとのスライドショーを見ることももちろんできます。スライドショーの間も含め常にBGMが流れていて、手持ちの曲を入れることも可能ですが、初期状態で収められている曲もじゃまにならずにいいのではないかと思います。

基本的な操作は実際に母にもやってもらいましたが、問題なく使いこなせそうな感じで、満足してもらえたようです。発売から2年が経過しているようですが、知る人ぞ知るというニッチな製品になってしまっているのがもったいない、なかなか優れた製品ではないでしょうか。もうデータをディスクに記録する時代ではありませんし、クラウドを利用するのもまだハードルが少々高かったり回線が十分でなかったりするので、その過渡期の製品というこのになるのかも知れませんが、今のところは誰にでも使えるというものでは最良のソリューションのように思えます。とはいえ私自身が利用することはないと思いますが。